Lovesick 33
第94話
「どうして腹膜炎になるまで我慢してたの。気を失う痛みだったはずだけど、」
「だから気を失ったんじゃねーか……、」
「波久!」
思わず大声を出してしまったせいでICUのフロアにいるスタッフの視線が一斉に波久のユニットに集中する。
すると波久はバツの悪そうな表情をした。
「だってお前は菜々の両親に会いに行く重要なミッションがあっただろ?それで俺がオペとかになってみろ?水をさすような事はしたくねーよ。」
それを隣で聞いていた笹川さんが興奮し始める。
「えっ、浦崎先生とうとう彩さんのご両親に会ったってことはもしかして……っ、」
「笹川さん、ちょっと静かに。そして俺の兄のケアをお願いします。」
「えー、話もっと聞きたーい!」
「ばーか、お前になんか言わねー!」
「は?あ、そうですか。14時からの鎮痛剤点滴キャンセルしますね。」
「はぁ?笹川お前俺を悶絶させる気か!」
「そーでーす。」
波久は、これだけ元気なら早く退院出来そうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます