「志織ちゃん、その、相手のご両親に会ったことある？」

「え？当たり前じゃない結婚するのに会わずになんて無理……って、え？彩もしかして結婚!?」

志織ちゃんはなかなかサラダにありつけない。

「ま、まさか！結婚はまだなんだけど……、」

「でも相手の両親に会うってことはもう結婚視野に入れてるからって事じゃない。やだー

、彩が結婚かぁ。大学の時ちょっと心配してたの、この子本気で結婚に興味ないんじゃないかって。飲み会で同じサークルの男の子に話しかけられても冷めてたし。」

……いや、興味はないんだけど。

「彩が会いに行くの？」

「う、ううん。彼氏が……来るんだけど。」

チクッ、

あれ、今胸の真ん中がチクって感じた。

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