第46話

巡回は運の悪いことに麻酔科医局からだった。

この医局のサーバーは浦崎君のデスクの隣に設置されていた。


でも彼はいなかった。

胸を撫で下ろす。


マンションにいつ戻ろう、出来たらお互い顔は合わせたくないだろうから……。

その日のスケジュールが書いてあるホワイトボードで彼の所在を確認する。


消化器外科 浦崎 と記されていた。


消化器外科の麻酔担当という意味か……。


「やだ、彩さん見すぎよ。」


藤田先生が私の隣に立つ。


「浦崎先生今日のオペは早く終わりそうよ?腹腔鏡下だし。」


「あ……そうですか。」


ということは夜顔を合わせる確率が高いわけ、か。

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