第20話

語彙力ないって不幸。


思いを適切に伝えるのに誤解を招くような言動はしてはいけない。

恋愛小説を読んでおけば良かった·····。

経験値低すぎてきっと浦崎君は呆れて、そのうち私自身をつまらないと思う日はそう遠くない。


「菜々、大丈夫?入ってから結構時間経ってるけどのぼせてない?」


「あ、だ、大丈夫ですっ!」


さっさと出て眠ろう。


浦崎君と普通に生活できる日を夢見て頑張ろう。


髪を乾かし、着替えを終えてバスルームの扉を開けると目の前に彼がいた。


「あ、使いますか、どうぞ。」


「菜々を待ってた。」


「え、」


「カフェイン摂ってるからまだ眠たくないよね?」


「まぁ、そうですね·····、」


そう言うと私の腕を掴む。


「今日は俺の部屋で寝よう?」


「あ、はい、え!?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る