Lovesick 32

第94話

麻酔科医局のホワイトボードを見ると浦崎君の所は研修と表示されていた。


ということはココには来ないのかな。


「おはよう、彩さん。」


声をかけてきたのは藤田先生。


「先生、昨日何かあったんですか?髪が……、」


かなりボサボサなんですけど。


「あー、小児のオペについていたから。そんなにボサボサ?ちょっと直してこよう。あ、今日は浦崎先生研修だから17時以降に会えるんじゃない?」


…!?


そう言うと藤田先生は笑った。


「連絡してみたら?しっぽ振って喜ぶわよ。ここのところ集中治療部急患多くて浦崎先生疲れすぎて顔死んでたから。」


私は無言で頷く。

定時に帰れるよう頑張ろう。

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