ショートショート劇場

自遊自適

知らない人がクラスにいる

夏休みがおわり、今日から学校が始まる。僕は歩きながら気温の変化を実感する。暴走する太陽によって体を溶かしにきていた気温もすっかり秋になり落ち着きを取り戻した太陽涼しくなってきており勉強するにもスポーツするにも適しており、友達と遠くにサイクリングでもするかなどそんなことを考えながら教室の扉を開けると違和感があった、しかし周りが平然としているから気の所為だと一瞬思ったが違和感の正体に私は気づいた。そう

知らない人がクラスにいるのである。

決して自分がクラスメイトを忘れているわけでない、クラスメイト全員の顔と名前は常に覚えているからだ。

知らない人がいること自体がおかしいことだが何より恐ろしいのが誰もそのことに気づいてなく最初からずっとクラスにいた人の様に喋っていることである。

「なぁ、あんな奴クラスにいたっけ」

俺は友達に聞いた。ここであんな奴知らないと言ってくれたら自分に確証が持てるが、「何言ってるんだよ、入学したときからずっといたじゃないか」

と冗談を言われたかのように笑って返された。

おかしい、絶対おかしい、あんな奴いない。体育祭にもいなかったと考えていると頭にいい考えが浮かんだ。そうだ、写真ならあいつがいなかったことがわかるはずだと思いスマホのフォトを開き確認をする。しかし、写真には確かに映っていた。

おかしいのは俺じゃないはずなのに、周りがいかにも普通で自分だけだおかしい感覚に襲われもうよくわからなくなってしまった。


おかしいのは....... ........どっち...なんだ?



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