父が再婚したら、『俺が50%の確率でホモになるラブコメ』が始まった

風遊ひばり

ある日、可愛い妹が2人もできました

まえがき


 最近何も書けてないので、代わりにストックを投下します


モチベーションぇ……


─────────────────────


 爽やかな風が吹く春のある日の夕方、俺……『漆原うるしはら 冬弥とうや』は帰路を急いでいた。


 数年前、不慮の事故で母親を亡くしてからというもの、親父は独りで俺を育て上げ、俺はこの春ついに高校3年生になるのだ。


 親父は俺に、『大学は行っておいた方が良い』と言うけど、生活費の問題もある。ただでさえ親父の収入しかないのに、さらに大学の費用まで出させるわけにもいかない。俺は、高校を卒業すれば働くつもりだったのだ。



 という話を、親父としていたのがしばらく前。

 その際、なんと親父から『再婚を考えている相手がいる』と言われたのだ。


 鳩に豆鉄砲とは、このことなのだろう。

 まさか仕事ばかりで、プライベートの人付き合いはあまり得意ではなさそうな親父の口から、そんな言葉が出るなんて……。


 『大学に行け』という言葉も、再婚によって家計が楽になるという理由があったからなのだろう。


 そう言われると俺の気も少しゆらいだけど……それはそれで次の心配が発生する。果たして、その再婚相手というのはどんな相手なのだろうか……。



 と言うわけで今日から、その再婚相手が家に来ることになっている。顔合わせをして、早速同棲開始というわけだ。


 もっと前からあらかじめ顔合わせをしておきたかった……とも思うけど、この時期は部活の大会も近く、引退が近づいている俺は毎日朝から晩まで部活三昧だ。


 そのせいで、俺が相手側と顔を合わせるタイミングがなかったのだろう。



 果たして、相手はどんな人なのだろうか……。

 逸る気持ちを抑え、俺は帰路を急いだ。



        ♢♢♢♢



「ただいまー……おっ?」



 家に到着すると、早速違いに気が付く。

 何しろ、玄関に俺のものでも、親父のものでもない靴がいくつか・・・・揃えられていたからだ。


 間違いなく女性のものだから、親父が言っていた再婚相手のものなんだろうけど……。



「なんで3人分・・・?」



 どう見ても、一人分の数ではない。しかも、内二人分は結構小さい靴だ。もしや、再婚相手の子だろうか……。


 一抹の不安を抱えながら、俺はキッチンへと足を運んだ。









「おぉ、おかえり、冬弥とうや


「お邪魔しています、冬弥とうや君♪」



 俺が帰ったのは、ちょうど親父と相手側の人が集まって会話に花を咲かせていたタイミングだったようだ。


 コーヒーを飲みながらふわふわとした声で俺を出迎えたのは、これまたふわふわした洋服に身を包んだ若い女性。


 そしてその隣に座る、お人形さんのように可愛い、小学生ぐらいの女の子2人であった。



「えっと……」


「あっ、初めましてですね。私は春香はるかと言います。あなたのお父様のあらたさんとは仲良くしていただいています♪」



 ふわっと微笑んだその人は、身体の小ささも相まって随分若く見える。それこそ、二十代前半ぐらいの……。



「親父……さすがに引くわ」


「な、なにを言い出すんだ急に……」


「いや、だってこの人二十代……いや、小学生ぐらいの子供がいるって考えたら三十代だと思うんだけど、親父はもう50じゃねぇか。さすがに年下狙いすぎだろ……」


「か、勘違いするなよ冬弥とうや!」


「うふふ、ありがとうございます♪」


「いや、春香はるかさんも笑ってる場合じゃないですよ。さすがに親父が年上すぎて釣り合ってな———」


「私、40ですよ」


「えっ?」


「私、今40です♪ この子達も、小学生じゃなくて4月から高校生です♪」


「えっ、はっ?」



 俺は思わず、視線を春香さんと2人の少女との間で彷徨わせる。

 ……いや、どう見ても俺よりちょっと上ぐらいにしか……そしてこの子達も小学生にしか……。


 なんという遺伝子の力……美魔女どころか、成長が途中で止まってないか?



「うふふ、若く見られちゃって嬉しいわ♪ ほら、あなた達もお兄ちゃんに挨拶しなさい?」


伊織いおりです」

詩織しおりです」

「「よろしくお願いします、お兄ちゃん」」


「あの、これって……」


伊織いおり詩織しおりは双子なの♪ そっくりでしょ」


「そっくりと言うか……」



 鏡写しを見ているのかと思えるほど、全く同じだ。表情も、仕草も、声も……。フリルのついたお揃いのワンピースを着ているのは、彼女達の趣味なのだろうか。


 身長も140cm程度だろう。

 目も大きくて、幼女にしか見えないけどビックリするほどの美少女だ。


 なんか、違う世界に紛れ込んだような気分になってくる。



「それにしても、真っ先に私のことを心配してくれるなんて……話に聞いた通り、冬弥とうや君は優しくてしっかりした子ですね♪」


「この子達は二人とも、4月からお前と同じ高校に入学することになるんだ。家でも学校でも新しい環境で大変だろうから、冬弥とうやが色々サポートしてやってほしい」


「お、おう……」



 ある日突然、可愛い妹が2人もできた件。

 今まで男所帯でしか生活したことないんだけど……果たしてやっていけるのだろうか……。

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