「目が泳いでんぞ～。じゃあ、これは俺がいただ……あ、おい離せよ！」

「はぁ？ミドーが取らないだけじゃん！」

「取ってんだよ！こっちは目一杯力入れて取ってんだよ！！なのにコノエが力入れてんじゃねえか！ほら、大人しく負けを認めて離せ。な？みんな疲れちゃってるから。めちゃめちゃ疲れちゃってるから。だから、さっさと終わらせようぜ？」

「はぁ？だったら、それはあんたが隣のカード取れば済む話なんですけど！」

「なーにを言ってんだか。あ、ちなみに俺、メロンソーダな？」

「聞いてねえよ！…あ！」

「これで俺のかー、ち……」

「………、ハッ！」

コノエくんからトランプを奪った御堂さんの顔が固まる。

その顔を見て、コノエくんは鼻で笑った。

「見事騙されてやんの！ざまーざまーハートハゲ！！」

「テンメェ！！」

どうやら、今のは全て演技だったらしい。

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