第88話

「まだわからない!!」



「女の子でも男の子でもいいな。三人で手繋いで歩きてぇ!」



「ヒロ気が早いから~!!」



美嘉のお腹に顔を当てるヒロ。



「お~い。パパですよ~聞こえるかぁ~?」




周囲からの痛い視線。

でもそんなことは気にしない。




「ママですよ~ぉ!!わかりますかぁ??」




二人は目を合わせて

笑い合った。




「バーカバーカ!ヒロの親バカ~♪」



「お前もな!」




赤ちゃん、

早く産まれて欲しいな。


二人の赤ちゃん…。

絶対かわいいね。



その日

手を繋いで帰った。






━12月23日



明日から冬休みだしクリスマス近いしでテンションは最高潮♪


終業式で先生とケンカになり職員室に呼び出されたヒロを

一人教室で待っていた。



その時…


♪プルルルルル♪


電話だ。

しかも非通知。




『もしも~し』



『もしも~し、俺。』



俺?

ヒロかなぁ。



『ヒロ??』



相手は平然と答える。



『おー、ヒロ』



『なんで非通知??』



『先生に電話取られた。今終わったから体育館の裏で待ってるから』




ガチャ

プープープー



一方的に

切られた。

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