名のない詩集
祭煙禍 薬
1~10
「透明な林檎」
朽ちないものを食べている
見えないものを食べている
理想を目指し遠回り
されど自ずと近づくと
消えない何かを盗むなり
足りない何かを盗むなり
近づくほどに遠くなり
そのうち届くとしがみつく
いつかの望みを書いている
いつかの終わりを夢見てる
夜を友とし眠るなり
貴方の幸をと願いながら
今日も今日とて生きるなり
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