第28話

「あいつさっさと帰ってるし」


「うるさくしたからだよ」


「は?お前が構わないからだろ」


「そもそも構う必要ある?」


まじであいつのこと好きなのか?よそよそしいにも程がある。


「構ってほしそうだろが」


「そうかな」


なにもわかってない。俺の場合は、常に一緒で密着していたいのだが?まぁ、それで失敗ばかり。近寄りすぎても近寄らなすぎてもダメ。

だけど、お前はかなり距離がある。ハグされている状況を見たが、真矢は挨拶程度の気分なのに、あいつは恥ずかしそうで温度差を感じた。


「それなら店番やってよ」


「そうじゃないだろ?店で話せるだろ?」


「話してたじゃん」


「もっと聞いてやれ」


「宿題してるんだけど?」


お前、ないがしろにしすぎ。


「宿題するほうが優先か?」


「毎日課題あるし?なかったの?」


「ねーよそんなの」


まずやらないし。


「そんなんでよく高校行ったよね」


「は?バカにするな」


「ううん。学校によって方針が違うなぁと」


真矢はまじで、アホだ。明美と付き合ってたことすら気がつかないくらい。

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