ネタの様な本当の話

狸穴亭銀六

第1話[カラス]

 むかぁしむかしと見せかけてつい最近の話、とある交通誘導員が川沿いの橋の下で警備をしとったそうじゃ


 カツン ばさばさ カツン ばさばさ


 誘導員は何の音かと辺りを見回すとビルの4階ぐらいの高さからカラスがシジミを道路に落として、からを割って中身を食べようとしとる


「ありゃあ、賢いカラスもいたもんだ。シジミも下を通る車も堪らんじゃろうが食物連鎖じゃナマンダブナマンダブ」


 カツン ばさばさ カツン パキッ


 案の定、シジミは車に轢かれ殻が割れた。カラスはシジミにありつけると思った瞬間じゃった


━カラス(B)が現れてシジミを横取りしてもうた━


「また別のカラスが1枚上手じゃったか(笑)」


 生きるとは、かくも大変な事じゃ。そういう実話

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