第13話

ちょっ…

あの…

その…



少し濡れた瞳でそんな事言わないでッ



もう逃げ帰って学園長に抗議でもしようと思っていたのに…



そんな瞳に見つめられると…あたし…



初めて感じる、とろんとした甘い空気


優しい彼の眼差しにあたしはコクンと頷いた。



開かれたドアをくぐって、ホテルのスイートルームを思わせる立派な部屋にあたしは一人感動した。



4階建てだと思っていたこの寮の最上階。


中央にあるホールのような円形はこの部屋だったらしい。



部屋が二つ、ホテルのように仕切られていて鍵もきちんとついている。



「こっちが君の部屋」と指差された部屋に入り、部屋を物色した。




(そうだよね)



あたしはホッと肩を撫で下ろした。



(いくらなんでもこの企画は無茶がありすぎるもん…でもなんでこんな変な企画が「絶対的」な力を持つんだろう…?)





「知りたい?」




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