第2話 文化祭の混乱
文化祭が始まると、教室の雰囲気は一気に盛り上がった。青波は、クラスメートたちと一緒に飾り付けを行い、どの瓶をどこに置くかを相談していた。「この瓶はこっちに、そしてこっちはもう少し高いところに置こう!」
突然、「あっ!」という声が響いた。青波が振り向くと、一人の女子生徒が色ガラスの瓶を転がしてしまい、瓶が床に割れてしまった。割れた瓶の破片が飛び散り、その中にいた生徒の足に刺さった。
「大丈夫!?」青波は急いでその生徒の元に駆け寄る。「みんな、止まって!医務室から担架を持ってきて!」
彼女の指示で、数人のクラスメートがすぐに動き出した。青波は冷静さを保ちつつ、けがをした子の止血を試みる。「大丈夫、痛いけど、私がついてるからね。」
担架が運ばれてくると、青波はその子を優しく乗せ、他のクラスメートに運ぶよう指示した。「あとはみんなで保健室まで行こう!」
生徒たちは青波の指示に従い、無事に担架を運び出した。青波はその後、アトラクションの準備が続けられている教室に戻ったが、心配と焦りが募る。
その後、青波はクラスの皆に集まるよう呼びかけた。「今、〇〇さんが怪我をして保健室に行きました。出し物を続けるか、中止にするか、みんなで話し合いましょう。」
クラスメートたちは心配そうに顔を見合わせた。「どうする?出し物をやる?それとも待つ?」
青波は自分の意見を述べた。「私たちのアトラクションは楽しさが大事だけど、〇〇さんが無事でいることも大切です。みんなの意見を聞いてから決めよう。」
クラスの中からは、出し物を続けたいという意見が上がったが、他の生徒たちは「怪我した子のことを考えると、やめたほうがいいかも」と意見を述べた。青波はしばらく黙って考えた。
「じゃあ、少し休憩を入れて、〇〇さんの様子を見てから決めよう。もし彼女が大丈夫なら、出し物を再開することもできるし、皆の気持ちを大切にしたい。」
クラスメートたちは青波の提案に頷き、彼女の柔軟なリーダーシップに感謝の意を示した。青波は心の中で、今後のために何が一番良い判断なのかを考え続けた。彼女のリーダーとしての姿勢が、クラスの絆を深める要因となっているのを感じていた。
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