クリスマスの約束へ
あの占い師さんのおかげで悩みの種がなくなった訳では無い。確かに問題は解決したが、新たな問題が発生した。以前に増し梨久のことを考えるようになってしまいますます寝る時間が減っていく。しかしこの時間も無駄ではなくここまでくるといよいよ末期だなと自覚できるまでに至った。
「おはよ! 嵐臥」
梨久がの周りにキラキラが見える。とても眩しい。
「おはよ、梨久。あい……」
危ない好きが零れ落ちるところだった。
「あい?」
「愛くるしい奴め」
「なんだよ〜♪」
なんだこの可愛い存在は、抱きしめようかな。そうだね抱きしめ……ないよ。あっぶねー、脳内がバグり始めてたみたいだ。シャットダウンしたいなと思いながら学校に向かった。
目が覚めると保健室にいた。どうやら本当にシャットダウンしたみたいだ。
視界がはっきりしてくると梨久が手を繋いだまま寝ている。
先程まで正常だった心臓のビートが跳ね上がる。
寝ている顔も可愛くてつい触ってしまう。触るとふにゃ〜とコロコロ変わる顔の虜になってしまう。
指をパクッと食べられたことを理解するのに時間がかかる。口から離れた指は自然と自身の口に……。
寸前のところで正気に戻る。俺は一体何をしようとしたんだ。自分の行動原理を見て見ぬふりおして、また梨久の頬を触ろうとしたら梨久が起きた。残念もう少し堪能したかったのだが。
「ふぁ。あれ!? 嵐臥起きたの!」
「あぁ。それと梨久クリスマス出かけようぜ」
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