第30話 魔女デルタの故郷

海魔法王国サワラアイランドに着いた。

歓迎ムードだ。

「デルタ、君、ほんとに姫だったんだな。」

「そうね。でも力が足りない。

魔法力もまだまだ。

お兄様たちに迷惑ばかりかけているわ。」

「そうか。気持ちはわかるな。

期待していたテストで点数がとれなくて

ダメなときに限って兄貴が良い点数をとる。

誰も比べていないのに兄貴と比べて落ち込む。

でもさ、優しいお兄さん達じゃないか。

3人とも頼ってくれてありがとうって嬉しさがダダもれだよ。」

「そうなの?。」

「そうだ。近くにいる人ほど見えにくいもの

がある。」

「そうなの?」

デルタの一番上の兄ゼオが

「カイ!お前はやっぱりデルタの恋人じゃないのか。仲いいな。」

「違いますよ。デルタが自分は出来損ないでお兄さんたちに迷惑・・・」

「迷惑なわけないだろう。我々を頼ってくれて。うれしいに決まってるじゃないか。」

「ゼオお兄様、それは私がこの国の女王になるからでしょう。」

2番目の兄ダオが「コツン。デルタはへそまがりの癖は治っていないな。

友達もできて少しは素直になったと思ったんだが。」

3男目のお兄さんバオは「かわいい妹デルタ。よしよし。」

僕は「お兄さん達、思っていることは口にしないと、おバカなへそ曲がりの魔女のデルタには伝わりませんよ。時に人は大切なことを言いそびれます。」

頭の回転の一番早いバオが「デルタ。僕は可愛いい妹のためなら喜んで力を貸すよ。」

ダオも「我々を頼ってくれて、嬉しかったぞ。」

一番上の兄ゼオ「お帰り。ここはお前の家だ。

女王に前にお前は可愛い我々の妹、デルタだ。」

「ありがとう。お兄様たち。」

「良かったなデルタ。」

「そうね、カイ。ありがとう。でも私は、へそ曲がりじゃないわよ。」

「そっか。」

僕らは城へ向かった。

ミナやドンク、ユウキも珍しいお店がいっぱいでキョロキョロしている。

ドンクが「あのレストラン”バル海ねこ”に似てないか?」

「そうだな。確かに。えっ?

“海ねこマテオ”?」

マテオが「あれは俺様の店さ。」

「僕の異世界での家、バル海ねこに似てないか?」

「当たり前だ。あの店は僕のママと姉貴がやってる店だ。彼女達も魔法使いで海ねこさ。」

「えっ?じゃ僕は?」

「設定上の家族。」

「じゃ、僕と海ねこマテオは兄弟?」

「そういうことだ。」

「えっーー!」

兵士がゼオの元に飛ん来て手紙を渡す。

「襲撃だ。着いてそうそう悪いがみんな力を貸してくれ。大ダコが出た。」

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