オリバーの場合〜王様に成りたかった3男坊〜

@den8

魔王討伐

王である父に呼び出された

絶対に碌な用じゃない

第一王子は跡継ぎだから大事

第二王子はスペアだから大事

第三王子は二人が無事に育ったからもう要らない

家臣だからわきまえろ

その分兄上たちが良くしてくれるからいーんだけど

謁見の間。父は何十段ある階段の上。

姿も見えない。

話をしたのは9年前ここで10歳を祝われた時以来だ

「近隣の国々が次々と王関係者を魔王城へ乗り込ませて魔王退治に乗り出している」

知ってる。そしてその勇者はことごとく帰って来ない

「我が国も出さないわけにはいかなくなった」

まぁそ～いう事もあるでしょーね

王にはなれない。なれないけど成りたくて憧れて王太子以上に理想の王になれる学びをしてきた

兄上に文句はない。成り代わるつもりもない。

しかし、家臣として支える事すらできないのか。

「行ってくれるな？オリバー」

行かないなんて選択はないくせに

僕が選んで志願して行って…散る

美談の為に使われる

ああ…何処でもいい。

絶対にこいつよりいい治世ができるのに

「はい。」

「さすが我が息子だ。オリバー。期待している」

まぁいいか。

これも国の礎、アスカル兄さんの治世の為になる

アスカル兄さんの事はイリカス兄さんがきっときちんと支える

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい