五雨 「密か」

"バシャッぁアァッ


「け、圭介っ!? 圭介なのかっ!?」


暗い景色だけが辺りに広がる中、どこからか聞こえて来る声に征四郎が


呆然と耳を澄ましていると、どこからか聞いた様な....


聞き覚えのある、嗚咽にも近い声が聞こえて来る


「お、 おい—————、!」


"バッ!"


「!?」


バチィッ!!


「な、ッ___________


瞬間


「・・・平気だ、 う、.... っ!」


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !」


「(  こい、つ_________)」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


"スト....ッ


「(今までとは、'違'う————— !)」


少し時が経ち


「・・・・何の業か因果があるのか分からないがᱹ ᱹ ᱹ ᱹ !


 どうやら、この場所が、'あの男'が言っていた


 '世界'なのかな…┈┈┈┈??」


"スウウゥゥゥ....


「(消え、___________


まるで辺りの様子が分からず、地面があるかどうかすら分からない、


暗さだけが残る場所で征四郎 圭介の二人は、その暗い場所の中空に浮かぶ


'ミニチュア'。


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ以前、'ステンドグラスの部屋'で…┈┈┈┈??)」


「フウゥウウゥウウゥゥゥ____________」


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ !」


様々な光る石、銅板、臼の様な_________ そのミニチュアが


浮かんでいる事に戸惑っていると


"タンッ"


「  '登れる'、かも、ね…┈┈┈┈ !」


「圭、介___________


暗闇の中、唯一視界にはっきりと見える、その抱きかかえられる程の大きさの


ミニチュアが浮かんだ場所に軽く足を掛けると、圭介は征四郎の前を


通り過ぎ、あまり足場が定まらない中その浮かんだミニチュアの間を


次から次へと、跨いで行く___________


「————フン、 ・・・こっちは... '柱'の様な形をしてるな....!」


"ストン"


「(こいつ.. .. ..


先程、川岸からおそらく自分と同じ、あの白と黒の柱がある


アータから流されてきた圭介


「この、暗い地面は__________  '落ちる'のか....?」


"タン!


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


飛び飛びに、疎らに暗い場所に浮かぶ自分の足元にあるアンティークの様な


古い鏡の様な意匠に足を掛けると、圭介はその足場の鏡を基点にして、


一足飛びに征四郎の少し先。 やや高い場所に浮かんでいる


'奇岩'の様なミニチュアの上へと器用に飛び上がる____________


"タン!"


「  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ っと_________ '体'が不慣れなせいか....


 場所が、場所なせいか、飛び上がるのも、


 '一苦労'だ_________ クク...っ」


「(  この、'世界ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ )」


螺旋階段の様に途切れ途切れに続く、暗い場所に浮かび上がる


いくつかのミニチュアを、圭介が下へと向かって降りて行く様子を


見下ろしながら


「(  ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ '夢'_________  なの、か… … … … … …


「ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ どうしたんだい? 'セイシロウ'君....??


 少し、戸惑い、"気落ち"の様な感覚に、


 その身を窶(やつ)している、と言った嫌いがあるのでは_________?、?」


「いや… … … 


「  なら、いいがᱹ ᱹ ᱹ ᱹ ᱹ  !」


"タン!"


「(  この、'世界'…┈┈┈┈)」


どこか不快感よりも心地よさ、'快'の感情を感じさせる様な


「ケイスケ」の後姿を征四郎は見ていた___________


「不快....ッ 不快、不快、不快.....ッ ゥウっッ!」


「(  ____________

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