カプセルトイ

ふみその礼

第1話 「雨」


洗濯の時 雨にふれた

ひじの先 暗く延びている世界

ささやかでやまない

あの雨を受けいれるために

永いときがあればと思っていた


でも やっとわかった

雨は あの空を捨てて 忘れて

かすかな光と音の中へ

解放されていくんだ


置いていかないで と言えない

ついていけるわたしは

ここにいないから

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る