第87話 1941年の状況
1941年(昭和16年)1月を迎えた。
ヨーロッパの戦況は芳しくなく、ドイツを相手とした戦場、以後は西部戦線と呼ぶが、こちらは同盟側としては完全に手詰まりだ。
今後はドイツが仕掛けてくるであろう史実におけるバトル・オブ・ブリテンに対して英海軍と日本海軍空母機動部隊がどう対応するかがカギとなる。
空母機動部隊といっても現状は小型の「宗谷」型護衛空母なのだが、これが生命線だ。
そして2月以来、ドイツ空軍はイギリス南部への本格的な攻撃と空襲を開始し始めた。
ドイツとしてはイギリス本土上陸作戦に向けて、ハシケや水陸両用戦車による準備を始めているらしいから、上陸部隊の安全を確保するためにドーバー海峡における制空権及び制海権の獲得を目指し、イギリス空軍部隊の殲滅を狙っているのだろう。
イギリス側にとって幸いだったのは既に複数のレーダーサイトが稼働しており、ドイツ機の襲来に対して適切な迎撃態勢を取ることが出来た事だろう。
英軍は、最新のレーダー網を持っていただけでなく、暗号解読にも成功しており、ドイツ軍のやりとりは筒抜けになっているみたいだし。
俺がこの戦争で最も重視するのはこの制空権の確保であり、これが達成出来ないと制海権も得られないし、地上部隊の進撃も不可能だ。
もっと言えば戦略爆撃機を用いた重要拠点の破壊によって独ソの継戦能力を削いで行く予定だから戦闘機による制空権の確保が最初に必要となる。
ここからはバトル・オブ・ブリテンに参加予定の日英独の戦闘機・爆撃機を紹介しよう。
■ドイツ空軍
・メッサーシュミット Bf109 この時代のドイツ空軍を象徴する戦闘機で、3万機以上の生産数があったはずだ。
・フォッケウルフ Fw190 機体が頑丈だから戦闘機としてだけでなく爆撃機としても使用された。こちらも2万機以上の生産数があったはずだ。
・ユンカース Ju87 急降下爆撃機で別名「スツーカ」若しくは「シュツカ」。急降下時に耳障りなサイレンのような音を立てるので同盟側将兵から嫌われる事になる。
・ユンカース Ju88 こちらは双発の爆撃機だ。
■イギリス空軍
・スーパーマリン「スピットファイア」 2万機以上の生産数を誇るイギリスを代表する戦闘機。史実では別名「救国戦闘機」とも呼ばれる。
・ホーカーエアクラフト「ハリケーン」 木製の機体を特徴とする戦闘機でスピットファイアの補完役を果たし、ドイツ爆撃機を専門に撃墜数を稼いだ。
・フェアリー 「ソードフィッシュ」 急降下爆撃が可能な雷撃機で、頑丈さと汎用性の高さゆえにイギリス海軍航空隊から寵愛された。しかし、驚くことに何と複葉機だ。
■日本海軍
・三菱 九三式艦上戦闘機 逆ガルタイプの主翼を採用した日本海軍の主力戦闘機。登場から7年を経過して古さは隠せないが、それでも格闘戦に持ち込んだら何とか互角以上に戦える。
ただしドイツが今後新型機を投入してきたらマズイので、そろそろ新型機と入れ替えをしよう。
・中島 九三式艦上攻撃機 主に水平爆撃と九一式航空魚雷による対艦雷撃を行う。
こちらも新型攻撃機との入れ替え予定だ。
・川西 九八式艦上爆撃機 急降下爆撃を主任務としており、ユンカース Ju87より優秀な性能だろうと思われる。
4月
建造中だった基準排水量4万8000トンの大型空母が竣工し、艦載機を搭載した訓練を開始した。
進水時に各艦の名称は決定されており、ネームシップは「出雲」で2番艦以降は「加賀」、「土佐」、「長門」の各艦だ。
以降は「出雲」型と呼ばれるだろう。
史実の「大鳳」型を二回り程大型にした外観だが、
堂々たる巨艦だ。
またその次に建造されている夢の基準排水量7万トン級となる超大型空母4隻も進水式を終えており、ネームシップが「大和」であり、2番艦以降はそれぞれ「武蔵」、「信濃」、「甲斐」と命名された。
全長320m、最大船体幅42m、飛行甲板最大幅80m、満載排水量は9万トンを超える巨艦で、この4隻の「大和」型の竣工は2年後の1943年(昭和18年)となる予定だ。
航空関連では先頃制式採用された三菱「零式艦上戦闘機」の大量生産が進行中で、訓練も順調に行われるようになって来た。
史実と比べて大きさは変わらないと思うが、エンジンパワーは3割以上は向上していると思われる。
これによって格闘性能を損なう事なく機体を強化出来たから防弾性能が向上しているし、機銃弾の搭載数も多い。
航続距離については過剰な位あったものが1500kmと適切な性能で落ち着いている。
あまり長過ぎても搭乗員の負担が増すだけだから丁度いいのではないかな。
「九三式艦上攻撃機」の後継はこれまた防弾性能とパワー、速度が向上した中島「零式艦上攻撃機」で、開発中の新型滑空魚雷が搭載可能な大型機だ。
また数年前に制式採用された川西「九八式艦上爆撃機」は防弾性能を施された上にエアダイブブレーキと引込み脚仕様の急降下爆撃機であり、生産と配備も完了しているから当面の戦力としては取りあえず十分だろう。
ただし、こちらは敵艦に近接信管が装備されるようになってきたら危なくて使えなくなるだろうから、その後の使い途は陸上施設への攻撃くらいしか無くなるが。
これらの機体と搭乗員を「利尻」型輸送船に搭載して急ぎイギリスへ輸送し、現在運用している「宗谷」型護衛空母の艦載機「九三式艦上戦闘機」と「九三式艦上攻撃機」と入れ替え、更にこれから投入する各大型空母の予備とする事となった。
また、「伊勢」型空母4隻も改装工事を終えていて、搭載機数が80機から90機へと向上した。
更に「金剛」型巡洋戦艦8隻は大改装を行って艦容もスペックも一新された。
もっとも、東京海軍軍縮条約では艦齢20年を超えた際の新規艦との入れ替えは認められていたのだが、その意思は無かったので放置していただけだ。
ユトランド沖海戦の結果弱点が判明したものの、軍縮条約の制限もあって手を付けることが出来ていなかった水平装甲の追加、対魚雷を想定した大型バルジの追加、それから艦上構造物の近代化等の工事によって、従来の2万6000トンから一気に3万トンオーバーへと生まれ変わったが、機関の入れ替えに伴う出力の増大によって速力は30ノットまで逆に高めることが出来た。
既に艦齢は30年近くになるのだが、これで暫くは第一線で戦えそうだ。
これら艦艇は急ぎ西部戦線を支えるために投入されるだろう。
今まで紹介していなかったが、現在保有している巡洋艦以下は下記の通りだ。
既に東京海軍軍縮条約前後に建造された艦は同盟国に供与した為に現役では残っておらず、全て1920年代半ば以降の建造となる。
また、全艦がロンドン条約に合致した排水量だ。
■重巡洋艦 20隻 全て山岳名からの命名
・「妙高」型 「妙高」「那智」「足柄」「羽黒」史実通りのスペックか?
・「新高」型 「新高」「愛宕」「鳥海」「摩耶」大型艦橋を採用した近代的なデザイン 史実の「高雄」型?
・「青葉」型 「青葉」「衣笠」「雲仙」「生駒」「新高」型とほぼ同スペックだが魚雷発射管なし 対空装備充実
・「葛城」型 「葛城」「古鷹」「笠置」「十勝」主砲を減らし、対空砲を強化した防空重巡
・「吉野」型 「吉野」「春日」「羅臼」「穂高」主砲を減らし、対空砲を強化した防空重巡
この中で「新高(にいたか)」は本来使用してはいけない名前かもしれない。
何故なら新高山はかつて4000m近い標高を誇る日本の最高峰だったが、現在は既に日本領では無いからだ。
ま、この世界では「ニイタカヤマノボレ」とは誰も言わないだろうし許してもらおう。
■軽巡洋艦 36隻 全て河川名からの命名
・「最上」型 「最上」「三隈」「鈴谷」「熊野」従来型軽巡洋艦で万能型
・「川内」型 「川内」「神通」「那賀」「加古」防空巡洋艦。対空砲を強化
・「長良」型 「長良」「名取」「由良」「鬼怒」防空巡洋艦。対空砲を強化
・「利根」型 「利根 「筑摩 「夕張 「矢作 防空巡洋艦。対空砲を強化
・「大井」型 「大井」「北上」「大淀」「仁淀」防空巡洋艦。対空砲を強化
・「球磨」型 「球磨」「多摩」「木曽」「酒匂」対潜巡洋艦。磁気感知式新型爆雷対応
・「石狩」型 「石狩」「湧別」「千歳」「龍田」対潜巡洋艦。磁気感知式新型爆雷対応
・「揖斐」型 「揖斐」「久慈」「遠賀」「天竜」対潜巡洋艦。九七式対潜迫撃砲装備
・「鶴見」型 「鶴見」「黒部」「手取」「鈴鹿」対潜巡洋艦。九七式対潜迫撃砲装備
揖斐型以降はロンドン条約失効後の建造で7000トン級。
史実において日本海軍の巡洋艦以上の艦船の弱点は、主要部分に施工された「縦隔壁」にあった。
これがある事で片舷に魚雷を受けた場合、反対舷へ海水が流入しない代わりにバランスを崩して横転しやすくなってしまう。
そこで英米と同じく、全艦に縦隔壁を設置することを禁止させた。
■駆逐艦 170隻 防空駆逐艦は全艦65口径10cm砲搭載 対潜駆逐艦は全艦対潜迫撃砲搭載
・高潮型 10隻
・初雪型 10隻
・雪風型 10隻
・村雨型 10隻
・朝露型 10隻
・叢雲型 10隻 防空駆逐艦 新型射撃指揮装置搭載
・夕霧型 10隻 防空駆逐艦 新型射撃指揮装置搭載
・秋月型 20隻 防空駆逐艦 レーダー照準射撃指揮装置搭載
・敷波型 40隻 対潜駆逐艦 磁気感知式新型爆雷と九七式対潜迫撃砲搭載
・ 松型 40隻 4500トン級新型防空駆逐艦(建造中) 全艦レーダー照準射撃指揮装置搭載艦
秋月型以降はロンドン条約失効後の建造で2000トンという条約の枠にとらわれない大型駆逐艦で3000トン以上の大きさがある。
もっと大型の松型については、ここまでの大きさになると見た目で巡洋艦との区別がつきにくい。ロンドン条約失効後の建造で3000トン以上。
ここまでの大きさになると見た目で巡洋艦との区別がつきにくい。
この型の特徴ともいえるのが優秀な対空レーダー連動の射撃指揮装置で、合計4基の指揮装置を搭載している。
つまり、同時に4個の目標を補足可能となっている。
砲弾も近接信管内臓で防空力を高めている。
この信管の長所は目標に直撃しなくても、その近くを通っただけで砲弾を炸裂させ目標物に対しダメージを与えることができる点にあり、事前の信管作動タイミングの設定も不要だ。
また日本の駆逐艦の弱点は左右推進軸用のボイラーと機械室が固まって配置されている点にあり、一か所に被害を受けただけで当たり所が悪いと行動不能になるリスクがあった為、アメリカ駆逐艦を参考に艦首方向から左用ボイラー室→左用機械室→右用ボイラー室→右用機械室の順番に改めさせた。
これで攻撃を受けても片軸だけでも生きていたら航行は可能だから、生存確率が多少なりとも向上する事を期待する。
■潜水艦 九八式及び一式対艦魚雷対応
・伊 200号型 50隻 搭載魚雷数30本
・伊 300号型 50隻 搭載魚雷数40本
・伊 400号型 50隻 超大型潜水艦(建造中)搭載魚雷数50本
・従来型伊号潜水艦は95式酸素魚雷のみ搭載 概ね搭載数は20本前後
防空型や対潜型といった具合に機能を絞った艦艇が多く、水上艦艇については魚雷を主兵装とした所謂「水雷戦隊」仕様では無くなっているが、この理由としてはレーダーの発達が見込まれたために、夜陰に紛れて魚雷戦を行う可能性が低くなってしまう事を見越した為だ。
これも当初は「なぜ魚雷発射管を搭載しないのだ!」とギャンギャン言われたが、俺がお得意とする鋼のメンタルで凌いだ。
実際に海軍兵学校や海軍大学では水雷科という学科まであったし、専門家は多いのだ。
これらの人々を新設の対空課や対潜課へ転科させるのも一苦労だし、抵抗も大きいが過渡期だから押し通すしかない。
とにかく、ここから日本海軍は本格的にヨーロッパ戦線へ戦力を投入していくことになる。
5月
さて、海軍は何とか態勢を立て直すべく動いているが、これからの問題は東部戦線、ソ連の動きだ。
ロシアと協力してソ連の侵攻を防がないといけないのは勿論だが、これ以上の奇襲を受けるわけにはいかない。
もっとも、広大なシベリアの大地における陸上戦闘だし、敵味方双方とも有力な拠点が多くない現状ではどうしても兵站面の負担が大きく、大規模な戦闘に耐えられる余力が現状では整っていない。
兵站という点ではバイカル湖の東側にあるチタまではシベリア鉄道、及び東清鉄道が使用できるが、そこから先のクラスノヤルスクまでの約1000kmはシベリア鉄道だけに頼った兵站線となる。
第一次世界大戦はウラル山脈西部が味方地域だったから何とかなったが、今回はそうは行かない。
よってクラスノヤルスクに大規模な飛行場を建設して空輸による補給も併用して実施しているのと、新開発の一式重爆撃機「朱雀」の実戦配備が始まっている。
この機体の航続距離は4000kmだから、ウラル山脈の西側に存在するソ連の心臓部までは届かないし、せいぜいソ連との因縁あるエカチェリンブルクまでが限界だ。
とにかく、このクラスノヤルスクは日露軍にとって欠かす事の出来ない戦略拠点だからソ連軍によって落とされる事態は許されないのだ。
そのソ連軍の構成だが、兵力は多く機械化が進んでいるので文麿たちは警戒しているが、俺はそこまで恐れてはいない。
理由として挙げるのが「大粛清」で、NHKからの報告を見る限りだと、やはり史実よりその蛮行の規模が大きいと感じる。
きっとトハチェフスキーやジューコフ、そして彼らを支える参謀や幕僚たちが一斉に亡命した為にスターリンの猜疑心に火がついたのだと想像する。
せっかくラパロ協定で育てた将校や将軍を粛清してしまったのでは話にならない。
史実でも、これを主な要因としてドイツのバルバロッサ作戦時にはモスクワ近郊までの進撃を許して敗北一歩手前まで追い込まれた。
ソ連を救った要因と言えば一つは冬将軍の到来と、次にジューコフの働きによるところが大きい。
しかし、そのジューコフはもうロシアの将軍だ。
ただ、そうはいっても機械化が進んでいて兵力が大きいのは事実だから、制空権を確保したうえで徐々に西進していくのが無難なので、それには途方もない時間がかかるだろう。
それと俺が秘かに恐れていることは「スターリンは転生者では?」という疑念だ。
もし奴が転生者なら史実と比較して圧倒的に不利な状況へと追い込まれている事実を認識しているはずで、それを一気に打開するためにヒトラーと共同であの忌まわしい兵器の開発に手を染めている恐れはゼロではないし、現時点でまだ俺には確信が持てないので最悪のケースは想定しておかねばならないかも知れない。
今回の戦争、第二次世界大戦における各国の動員可能兵力は予想だが下記の通りだ。
■同盟国側
日本 600万人
イギリス 450万人
ロシア 200万人
オーストラリア 50万人
ニュージーランド10万人
カナダ 80万人
インド 200万人
ルーマニア 60万人
東パレスチナ 50万人
台湾 30万人
■枢軸国側
ドイツ 900万人
ソ連 1300万人
イタリア 400万人
オーストリア 100万人
ブルガリア 50万人
日米戦における日本のように、後先を考えないのであればもう少し動員兵力は上積み出来るだろうが、常識的な範疇では上記が限界だろうし、第一次世界大戦当時よりも大量の徴兵を行わなくてはいけなくなるだろうから、女性たちにはまた頑張ってもらうしかないな。
これはまた戦後のご褒美を考えておかなくてはならないだろう。
やはりドイツとソ連の動員兵力が際立って多いのが特徴で、この一点だけ見ると我々が不利な状況だ。
しかし、文麿から聞いた話だとロシアではウクライナからの移住者を中心に志願兵が殺到している状態で、徴兵などする必要すらないという。
これはソ連に対する復讐をしたいからに他ならない訳で、驚いたことに志願者の中には老人、子供、果ては女性も多く含まれるらしく、志願者総数ではロシア在住ウクライナ人の6割に達するという。
6割って600万人か!
ウクライナと言えば日露戦争において秋山好古率いる陸軍騎兵隊とガチでやり合った「コサック兵」の本場で、彼らは寒さに強く狩猟が得意な民族だ。
それにより周囲からは戦闘民族として恐れられていた。
だから彼らを恐れたスターリンはウクライナ絶滅を仕掛け、「ホロドモール」の動機の一つになった。
またコサック兵による、あの特徴的な動きのコサックダンスはあまりに有名だろうが、俺にはとても真似出来ない動きで、まさに超人だ。
いわばスーパーサ◯ヤ人みたいな扱いで、勇猛さにおいても並ぶものなしだ。
ただでさえ強いのに、極めて士気が高い状態で、ここに日本製の最先端兵器が加わり、更にそれらを率いるのが名将の呼び声が高い山下奉文、トハチェフスキー、ジューコフだ。
600万人の希望者を全員兵士にしてしまうとロシアの産業にダメージを与えるから、実際に兵士として採用するのは最大でも100万人程度だろうと思われる。
女性や子供に老人たちをロシアがどう使うのか知らないし、流石に最前線には出さないだろうが、このように兵力は小さくても装備は一級品で士気も高く、名将に率いられているのだとすれば「小粒でもピリリと辛い」と言えるのではないか。
帝政ロシアみたいに数だけいても駄目だった例もあるから。
また、東パレスチナの兵も同様に士気が極めて高く、こちらも徴兵事務所に従軍希望者が殺到しており、とても捌き切れない状態になった事務所側では「申し訳ないが帰ってくれ」と言わねばならない状況だという。
こちらはソ連に対してもそうだが、その延長線上にあるドイツへの復仇という目的が大きいのだろう。
そんな状態だから、本来なら100万人の日本軍を東部戦線に振り向ける予定だったが、文麿は10万人で済ませるみたいで、結果として西部戦線にその分増強出来そうだ。
一方で現在判明しているソ連軍の戦力は下記の通りだ。
■陸上兵力
・兵員数 現状ではおそらくだが少なくとも700万人以上の兵力があるらしい。
・戦車 主力戦車は有名なT-34で、既に2万両以上保有していると見るべきだ。
・その他戦闘車両 自走砲や軽戦車などこちらも2万両以上保有しているだろう。
■航空戦力
・戦闘機 Yak-1(ヤク1)とよばれる戦闘機が配備されている。
・爆撃機 Iⅼ-2(イル2)と呼ばれるメッサーシュミットみたいなデザインの爆撃機が配備され始めている。
当たり前の話だが、もはや史実がこうだから、これからこうなる等とは完全にさよならした状態だから全く先が見通せない。
1941年(昭和16年)7月
そんな状況で小規模だが遂にソ連によるロシアに対する攻勢が始まり、本格的な東部戦線における戦いが始まった。
同盟軍は連携してこの攻勢を打ち破り、逆にエニセイ川東岸からソ連領内に渡河作戦を実行して西進を開始した。
9月
西部戦線においてはバトル・オブ・ブリテンが本格化しようとしているし、一方その頃イタリアとドイツ陸軍は北アフリカ戦線へと乗り出していた。
いよいよ凄惨な戦争の時代になってしまった。
このような状況で、日本は西部戦線へも200万人の兵力を投入する計画で、それはフランス西部ノルマンディ地方を想定しているらしい。
だがそれで本当にいいのか判断に苦しんでいるし、何かが違うという気がしている。
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