なにも流れなかった

空っぽの無能

切り落としても

手首を切り落としてもなにも流れなかった

足首を抉ってもなにも溢れなかった

なにをどう切り刻もうとぼくの中からはなにも零れなかった

空虚感だけが胸を打つ

脱力感だけが視界を汚す

何もかも捨て去ったと何もかも捨て去った人々の前で言うことができる度量はない

何者にも忘れ去られたものの前で放つことはできない


その程度のものだ

その程度のものだ


苦しい、苦しいと放てど

その程度のものだ





その程度なんだ

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