日常に潜むBL短編集
狐照
左目が充血してた
「それ、どうしたの?」
「え、何が」
「目が…まっか…」
「目ぇ?」
言われ鏡を覗いたら、左目が真っ赤だった。
白目が血に染まってて、自分の目なのにゾワってした。
「っ」
「え、え?何…?」
「…」
何時になく真剣に真正面から見つめられる。
…イケメン、好き、かっこいい、目尻の黒子がセクシーすぎん?
「目が、見えなくなる前に、俺のこと焼き付けてっ」
「…、……は…?」
「ちゃんと見てっ」
そりゃ見るが何言ってんだこいつ。
「ただの充血だから…大丈夫だぞ…?」
ぶっちゃけたまにあるし。
あれ、こいつ知らんかったか…そっか…。
「そうなの?本当に?目ぇ見えなくならない?」
「ならんならん、多分目に髪入っただけだから…」
「ぐす…ほんとうに…?おれのことみえなくならないでぇ…」
え、泣いてる。
泣きながら抱き締めるなよ。
「あ、明日眼科行ってくるよ」
「やくそくぅ」
「約束、うん、約束」
ああもうぎゅうってされたら明日は絶対眼科。
こんなんで来たの?って顔されるだろうけど、安心させる材料にされてくれ。
「そもそもの話」
「うん」
「お前の顔目ぇ瞑っても思い浮かぶけど?忘れんけど?イケメンだけど?」
「…おれのことだいすきだ…」
「そりゃそーだろ」
「目薬は俺がさす」
「はいはい」
「後今夜めちゃくちゃにする」
「…何故故に?唐突すぎん?」
「君が悪い」
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