確率を理解するコツは「サイコロを一度に何回振れるか」だ

 今回は苦手な方も多いであろう「確率」の解説に挑戦してみたいと思います。


 わたし自身も得意とは言えないので、もし間違いがあればご指摘くださると幸いです。


 ネックになるのは「和の法則」と「積の法則」です。


 この二つの違いがさっぱりわからなかったという方も少なくないでしょう。


 しかし翻せば、この二つの使い方を覚えるだけで、確率を理解するコツはほぼつかんだと言っても過言ではないと思います。


 さっそくサイコロを振る場合を例に考えてみましょう。


   *


 一度にサイコロを一個だけ投げ、それを二回おこない、「6」の目が出る確率はいくらになるでしょう。


 もうめまいの方も多いと思いますが、もう少しおつきあいください。


 「和の法則」と「積の法則」の違いは、前者が「ある事象が同時には起こらない場合」であるのに対し、「積の法則」は「ある事象が同時に起こる場合」を取りあつかうのです。


 言葉だと難しく感じますが、上記の例題だと


・サイコロは一度に一個だけ振ることができる


= サイコロにある6つの目はそれぞれ、一度にひとつしかでない


つまり、たとえば「6」の目が一度に複数出るということは、ありえないわけです。


これが「和の法則」になるのです。


ここから


「6」の目が一度に出る確率は、サイコロの目が6つだから


1/6


となります。


 これを「二回おこなう」とどうなるでしょうか。


読み解くポイントは、「同時に・・・二個振る」ではなく・・・・、「別々に・・・二個振る」ということです。


 例題では後者のほうでしたので、「サイコロが振られる」という行為は「同時には起こらない」わけです。


 よってこちらも「和の法則」が適用されます。


 結果として、それぞれの場合でサイコロが「6」を出すのは、これがいわゆる「場合の数」ですが、どちらも「1/6」となります。


 しかるに「和の法則」から


1/6 + 1/6 = 2/6 = 1/3


となるのです。


パーセンテージ(百分率)に直すと、およそ33.333...%になります。


 もしサイコロを「同時に振る」としたらどうでしょうか。


 「同時に起こる」=「積の法則」ですね。


 例題を少し変えて


・二つのサイコロを同時に振ったとき、両方とも「6」の目になる確率は


とすると、「積の法則」から


1/6 × 1/6 = 1/36


となります。


 およそ2.78%ですね。


 このように「行為」と「結果」が「独立しているか否か」の場合分けで、「和の法則」と「積の法則」をどう使い分けるか。


 それを意識するだけで、問題はかなり解きやすくなると思います。


 今回も読んでくださり、ありがとうございます。


 それでは失礼いたします。

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