ラビッタ肉のバーベキューは、俺と狼くんにとって最高の食事となった。肉が口の中でとろけ、ジューシーさと香ばしさが絶妙なバランスで広がっていく。この世界での新しい食材も、俺の料理スキルでさらに引き立てられているようだ。

「こんなに美味しい肉は初めてです！」と感激しながら、狼くんは一口一口、大事そうに食べている。その姿を見ると、料理の楽しさが増してくる。

俺も自分のステーキを一口頬張ると、思わず「うまっ」と声が漏れる。焼き加減もちょうどよく、外はカリッと、中はジューシーな仕上がりだ。塩と胡椒のシンプルな味付けが、肉本来の旨味を引き立てている。

「この世界、悪くないな」と俺はふとつぶやく。異世界に来てからの不安や驚きが、こんな風に少しずつ和らいでいくのを感じる。狼くんの素直な感激に触れ、なんだか心が温まる時間だった。

「ごちそうさまでした、貴方様」と狼くんが礼を言いながら、満足そうに尻尾を振っている。

「どういたしまして。これからもよろしく頼むよ」と俺も笑顔で返す。

こうして、異世界での生活が少しずつ形になり始め、俺は新たな仲間とともに、さらなる冒険の予感を感じていた。

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