「わかった、ちょっと待っててな」と言って、俺は早速肉を切り分ける準備に取り掛かる。ラビッタの肉というのは、この世界でよく見かけるウサギに似た生き物らしいが、どうやらこの狼（？）もそれが好物のようだ。

「焼くとなると、適度に火を通して、ちょっとジューシーな感じにしたほうがいいな」と心の中で思い、早速肉を切り分けてアウトドアコンロで焼き始める。

肉がじゅうじゅうと音を立てて焼け始めると、狼の目がキラキラと輝き始めた。尻尾はさらに激しく振られ、期待に満ちた目で俺を見つめてくる。

「おお、これでどうだ？」と一枚焼けた肉を彼に差し出すと、狼は嬉しそうにパクッと食べた。

「う、うまい！ありがとうございます！こんなにおいしい肉は初めてです！」

俺も自分の分を取り、同じように焼いてみる。ジューシーな肉が香ばしく焼け、口の中に旨みが広がる。

「こりゃいいな、ラビッタの肉ってこんなに美味しかったのか」と感心しながら、俺は狼と一緒に食事を楽しんだ。狼はまだまだ食べたい様子で、俺の手元をちらちらと見つめている。

「もう少し焼くか？」と笑いながら、再び肉をコンロに乗せる。俺の周りにいつの間にか、こんな仲間ができるとは思ってもみなかったが、これも異世界ならではの醍醐味かもしれない。

焼き終わった肉を狼に渡すと、彼は満足げにそれを頬張りながら言った。「貴方様、これからも私と一緒に行動してもいいでしょうか？」

俺は少し驚いたが、すぐに答えた。「もちろんさ、こんな相棒がいるなら心強いよ。よろしくな！」

「ありがとうございます！これから貴方様の忠実なしもべとして、力を尽くします！」

こうして、俺は新しい仲間を手に入れ、この異世界での生活がさらに楽しくなりそうだ。

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