私はキャリアの初期段階で、よく「実力さえあれば、いつか誰かが見つけてくれる」と思っていました。夜遅くまで働き、プロジェクトで結果を出し続けていれば、上司が評価してくれるはずだと信じていました。しかし、現実は少し違いました。どれだけ結果を出しても、それが評価されるかどうかは、誰と繋がっているかに大きく左右されるのです。

これは、自己アピールが下手だという意味ではありません。実際に、仕事を一生懸命こなすだけでは、自分の成果を広く知ってもらうことは難しいのです。ある時、上司がこんなことを言ってくれました。「君の成果は素晴らしいけれど、それを知っているのはこの部署の人間だけだ」と。その言葉にハッとさせられました。確かに、社外はもちろん、他部署の人間ともほとんど接点がなく、私の存在は一部の限られた人にしか知られていませんでした。そこで私は、自分のキャリアを広げるためには、もっと積極的に人脈を作る必要があることを痛感しました。