10. 花束
「すみません。花束買いたいんですけど……」
タナーは勇気を出してフラワーショップに入る。
男子高校生がフラワーショップに入るなんて柄じゃない。
そんなことは言っていられなかった。
というのもタナーがフラワーショップに来たのは、部活を引退する好きな女の先輩に渡す花束を買うためだ。
「はい。どんな感じが良いとかありますか?」
女性店員がタナーの対応をする。
女の先輩は爽やかな雰囲気で、水色とか白とか黄色がよく似合うひとだ。
「そうですね、爽やかな感じのひとなので……」
タナーが女の先輩のイメージを伝えると、女性店員は
「かしこまりました。それでしたら黄色と水色をメインにして、白も混ぜる感じにしましょうか?」
と返す。
タナーは考えていたことをまさに、女性店員に見破られたような気分だ。
そういうわけで、黄色と水色を基調としてカスミソウも混じった花束が完成する。
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