第2話 私が現実に見た中国人パワー(能力)

○  数年前の3月中旬、台湾行きLCC(低運賃の航空会社)に乗るため、深夜24時頃、羽田空港へ到着しました。

  5時のフライトということは3時頃からチェックインが始まるので、空港最上階の展望台の外をブラブラしてから、煙草を吸って時間つぶしをしていました。

  照明の落ちた展望台の中から、ガラス越しに一人の恰幅のいい男性が大きなカートを横に置いて立ち、こちらをじっと見つめています。私は地上を曳航される飛行機のテールランプを見ながら、30分くらい物思いに耽り、それから中へ入りました。

  すると、くだんの男が近づいてきて「スミマセン、トイレニイキタイノデ、コノニモツヲミテイテモラエマセンカ ?」と言います。


  一瞬、私の頭には以前ネットで見たニュースが思い浮かびました。

  「日本人の男性旅行者がシンガポール空港で東京行きのフライトへ乗るためチェックインしようとしていると、カートを2つ持った東洋人が近づいてきて『手荷物2つだと料金を取られるので、一つを東京まで持っていってもらえないか』と。この日本人は機内手荷物がなく手ぶらだったので、『いいですよ』と、気安く引き受けた。ところが、搭乗手続きをしたあと、手荷物検査場でそのカートから麻薬が見つかり、即逮捕された。くだんの東洋人は消えていない。結局、その日本人は懲役15年の刑に。」


  しかし私は、一瞬の間に「彼のカートに指一本触れなければいいだろう。」と考え、「いいですよ」と承知しました。


  10分後、戻ってきた男性との会話。

  「この展望台には沢山人がいるのに、なぜ私に声をかけたのですか ?」  「あなたの行動(立つ姿・歩く姿・煙草を吸う姿)を観察していて、信用できると思った。(どういう基準なのかは、わかりません。)」

  「深夜3時のフライトで北京へ行くのだが、直行便よりも上海経由の方が1万円安いので、先ず上海へ。家は北京から電車で数時間の○○という、人口数万人の田舎町。」

  「アメリカのテキサス大学で経済の学位を取った。ここ3ヶ月間は、東京・初台のラーメン屋で午後から深夜まで働き、午前中は日本語学校へ通っていた。将来は、日本で飲食業関係の店をやりたい。」

  他にもいろいろ話したのですが、覚えているのはこれだけです。


  驚いたのは、たった3ヶ月間の日本滞在で、ほぼ日本語がペラペラ。韓国人と違い漢字はお手の物ですから、もうしばらく日本に滞在すれば、ちょっとした商用文くらい書けるようになるでしょう。テキサス大学とは、ハーバードやUCLAほどではありませんが、日本で言えば6大学と同じ位の位置です。

  そんなエリートが、裸一貫、ラーメン屋で汗水流して肉体労働をしながら日本語を学び、私のような「日本人を観察して学んでいる」のです。薄らぼんやりした韓国人などよりも、余程素晴らしい。「お友達になりたいワー」でしょう。

  もちろん、うかうかしていれば、彼ら中国人はどんどん先へ行き、やがて、こちらが相手にしてもらえなくなる。ビジネスでもプライベートでも、付き合うといって、余程緊張感が要求されるでしょうが。


○ 商社時代、私は中国人コンピューター・エンジニア(東大の大学院・哲学科卒。外資系企業のチーフエンジニア)と、よくケンカをしました。

  他の日本人営業マンは、恐くてこの中国人と話ができない(東大ですから頭がいい上に、しかし東大脳とちがい、思ったことを大きな声でガンガン言う中国人気質ですから、普通の日本人は辟易してしまう)。

  日本人のような「丸い表現」を知らないか、知っていても使わない。「ヒラグリさん、あんたにそんなこと言われたくないね !」とか、あからさまに「けんか腰」。

  感情を隠して静かに話を進めよう、なんてことはできてもしないのか、できない性分なのか。でも、彼ら中国人にとっては、ケンカではなく「冷静な話し合い」なのです。

  私は大学日本拳法で鍛えた、現実(にぶん殴るという)感覚があるので、頭では負けますが論理と実績でケンカ(交渉)する。

  (体力と気力にものをいわせ、私は他の営業マンの10倍の客先を訪問しているので、その実体験・実情報を武器にして話すのです。)

  結局、私だけが彼に認められ、私の客先へ一緒に来て助言してくれたり、技術的な問題をアメリカの本社へ伝えてくれました。 


 中国人は、韓国人と違い「ケンカができる」

  論理的・実質的・現実的な話ができるので、こちらが正しい主張をすれば、中国人は鏡のように正直に反射する。互いに「本当の友だちになれる」のです。

  中国人との戦い、最後は根気(根比べ)です。

  在来種純粋日本人とは、瞬発力(爆発力)もあるし、また零戦のように航続距離が長い(持久力)のが特長ですから、これを有効に使うべきです。


まともな話ができない在日韓国人

  一方、同じ時期、私の会社で広告・宣伝をやっていた男(在日韓国人・課長)は、中国人と全く異なり、権威や権力者の力で脅そうとする。30万円でできる仕事に60万円出せ、と言う。カタログ制作の仕事は自分の仕事だから規則通りやってもらう必要がある、というので、2倍かかる根拠を見せろといっても、それはコンフィデンシャルだ、なんてごまかす。まるでお話にならない。

  在日というのは、薄らぼんやりしたボンボン風か、この男のようにヤクザまがいの顔つき・身なり・話し方で相手を脅すかの2種類しか見たことがありませんが、この男は、私たちの親会社である総合商社に潜り込んだ、ある韓国系大手広告代理店から、更にその手先として送られてきたので、態度ばかりやたらと大きい。が、中身が全くない。

  社内規則だの、取締役に訴えるだの脅されましたが、私はその当時、まだ28歳でしたが課長待遇でしたので、結局、彼を無視して私のやり方で押し通しました。


   中国人の場合、声はでかいし話し方は乱暴ですが、とにかく「話し合いになる・議論ができる」のですが、在日韓国人というのは、自分の頭で、きちっとした論理や意見が組み立てられないので、肩書きや権威・権力の影に隠れて相手をねじ伏せようとする。

  従軍慰安婦や強制徴用の問題にしても、事実を調査しないで、すべて「感情に訴える」スタイルで押し通し、カネと技術をよこせ。まあ、日本側の政治家や官僚も同じ韓国脳ですから、まともな議論にならないのは仕方がないか。


(私の大学日本拳法時代のOBで在日韓国人の方だけが、汗水流してよく働く・物事の本質を見極めようとするという点で、私にとっては「至極まともな韓国人」と感じます。)

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