ぎっくり腰について

腰が痛い。

たぶんこれ、ぎっくり腰の前兆だ。

ぎっくり腰って、なってしまうと寝たきり生活を強いられるほどの激痛なのに、ちょっと納得できない点がある。


ぎっくり腰……。


この呼び名、ポップ過ぎない?


私、ぎっくり腰で起き上がれなくて5日も会社を休んだことが二度ほどある。

その理由を『ぎっくり腰』っていうの、しっくり来なかった。


ぎっくり腰 = 魔女の一撃 = 急性腰痛症。


同じものを指す呼び名だけど、ホントのところ私はどれを使いたい……?


『私、急性腰痛症なんです……』

『そうなんだ。腰痛いんだね』


そんな会話になりそう。

なんだか、急性腰痛症では私が求める威力が全然足りてない。


『私、魔女の一撃にあってしまって……』

『え、厨二病?』


もっと濡れ衣だ。


『ぎっくり腰……』

『大丈夫!?』


やっぱ、ぎっくり腰はぎっくり腰と呼んだ方がいいみたい。

この痛さを他人様に共感してもらおうだなんて甘ちゃんな私が野暮だった。


なった人には分かるはずだ。


『ズキュンとして、あっ!! と反射的に叫んでしまう、冷や汗溢れる拷問的刺激!! 微妙な動きをしようものならS級ホラーのような恐怖に包まれる、超、絶、腰、痛!!』


と伝えたい病名が、


ぎっくり腰の五文字で伝わるのだ。


ポップだっていいさ。

ポップだからこそ、実際になった時のギャップに逆に恐ろしい呼び名な気がしてきた。


いい人そうな顔した極悪人的感覚だ。


ぎっくり腰という呼び名にそこまでの深い意図があったとしたなら、超絶すごいよ。


あ~怖い怖い。

ならないように気をつけるね。



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