第20話 普通のゴブリン討伐


「お兄ちゃんそれってドーピングなしに素?」


「素。別にこんな局面でドーピングしてもしょうがないしな」


 ・ゴブリンは危険ですよお兄ちゃん

 ・やっぱりダンジョンの感覚が一般とかけ離れているし探索者で草

 ・割とダンジョン配信者はゴブリンと死闘を繰り広げるくらいの人多いからなお兄ちゃん

 ・こんな局面で草


 チャットからツッコミが来る。

 マッパの弱体化ゴブリンが配信者にとってそこまで強い存在とは思っていなかった。

 武器も持っていないというのにあのゴブリンのどこが危険なのかいまいちピンとこない。


「お兄ちゃん規格外すぎでしょ。普通はこうだから」


 そんなことを考えているとちょうど2体目が通路の奥からやってきてミカが向かった。


「うん!」


 背中にある剣を抜いてゴブリンに攻撃するが剣速が遅いため避けられ、いきなり命を狙われたゴブリンさらに距離を取る。

 そこにミカが距離を詰めてゴブリンを切りつけると血飛沫が舞う。


「ゴバ!」


 だが傷が浅くゴブリンが怒って、腕をめちゃくちゃに振る。


「攻撃できないんですけど」


 ゴブリンの腕グルグルを治るとまた切りつけを行い10回ほど繰り返すとゴブリンが絶命した。


「これが普通か。大変だな」


 ・お兄ちゃん若干引いてて草

 ・個々人で割と違うから

 ・この泥臭い感じがいいんだろうが


「本当大変。くたびれたわ。お兄ちゃんモンスターの対処しばらくお願い。道はまっすぐ進めばいいから」


「了解」


 任されたので先頭に立って歩いていく。

 モンスターと遭遇せず二又の道に突き当たったのでどっちに行けばいいか尋ねることにする。


「どっちだ?」


「右だけど。左行ってみましょうか」


 行きあたりばったりだな。

 まあ計画を立てるわけでもなしに同行するだけのこっちはそれでもいいが。


    ───


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