真面目にレベルアップをしよう

 食事を終えて酒がほぼ無くなって、解放されたのは明け方五時のことだった。


 残った食事はギルマスとジョズさんが家族に持ち帰れってボルクさんに押し付けられてた。


 五時って朝食の開始時間なんだ。

 誰も食べないと思ったら、普通に朝食食べてから、全員依頼を貰いに行くってさ。

 俺は朝食は断って、一旦シャワーを浴びてから出掛ける事にした。


 〈ルーム〉で寝ると一日潰れそうだから、シャワー浴びて、コーヒー飲んで、タバコ。


 本日のタバコと昼飯を選ぼうとスマホを開いたらメールがいっぱい来てた。


 まずシャルマ(時空神)が一番多い。


 内容はチョコが欲しいとかチョコ足りないとかチョコの海に浸かりたいとか。時々酒が欲しいと混ざる。

 一行メールがすごい。

 

 抜粋↓


|||||||||||||||||||||||


チョコチョコチョコ


|||||||||||||||||||||||


チョコ美味しい


|||||||||||||||||||||||


チョコが欲しい


|||||||||||||||||||||||


お酒が消えた


|||||||||||||||||||||||


素晴らしいチョコ


|||||||||||||||||||||||



 シャルマはティアランシアが言うには、時空を司ってて、ルームやお取り寄せショップの構築を頑張ってくれた神様なので無条件で崇め奉るよ。転移とか無限収納も彼のおかげ。


 でもメール怖いぞ!


 銘店カテゴリで高級チョコを大人買いして、ついでにみんな大好きチロルや5円チョコ、セコイヤ、フィンガー、ヤンヤン、板チョコとありとあらゆるチョコをポチッとな。


 酒はもうおしゃれのじゃなくてボックスワイン、ビックサイズ焼酎や日本酒の大樽、飲兵衛のお友達を一気にポチッて、「みんなで分けてね。おしゃれなお酒は特別な時にしてください」と。


 メルティアとフォルティナからは美容品のお礼メールと追加の美容品や焼き菓子のおねだり。

 バスト用パックってなんだ??

 ショップ検索したらちょっと恥ずかしい。シートとクリームがあったので、数種類を女神様の人数分と銘店クッキー箱各種をポチッとな。

 何もしてなくても美しい存在なのにまだ上を目指すと言うのか。

 

 ドリアスもひたすらお菓子の催促。

 シャルマと同じ駄菓子のチョコとポテチと煎餅の袋菓子をポチッてあげた。何か高級品あげたい気分じゃないぞ。


 他にも大体は酒くれだったので、スルー。シャルマにみんなで分けるよう伝えたので。


 ティアランシアには、最初の約束で俺が買ったタバコと酒を常時送ってるので特に催促はない。


 だけど、俺の作ったワイン煮とチャーシューに興味津々で「食べてみたいな」って。市販品じゃいかんか?


 まぁ鍋一つ分を一人で食べるのも虚しいから三分のニくらいなら良いかなぁ?

 他にって言ってもドットやランガたちにあげられないしね。


 タッパーに分け入れれて、無限収納に入れてから、プレゼントボックスアイコンでポチッとしてティアランシアに「少ないけど皆さんでどうぞ」とコメント付けて送る。


 ふと気づいたんだけど、俺の行動監視されてね?


 自分の昼飯は何にしようか。

 今日はケ○タのバーガーセット。辛口チキンと飲み物はレモネードにしちゃおうか。

 別に外でポチッとしても良いんだけど、選んでるとこに誰か来たり魔獣に襲われるかもなので、一応の用心だ。

 

 最後にタバコを一本。


「ふぅ」

 煙を追いかけちゃう。町の外までは吸えないからじっくり味わう。


 〈ルーム〉から出て、部屋のベッドちょっと寝てた風に後を残してから鍵を閉めて下に降りる。


「あら、今から出るとね?」

「朝ごはんの代わりだ」

 ふぉ。大きな葉っぱに包まれたお弁当が渡されたでござる。

「ありがとう、行って来ます」

   

 人が作ってくれた弁当なんて何年振りか。

 朝抜いてるからケ○タと一緒に食べるかな。チキンとポテトは明日でも良いか。

 

 俺は今日も東門から出る事に。

 ワイドさんは今日は休みだったようだ。


 ちょっと小走りに岩陰に出て、転移で採取ポイントに移動。

 ちょっと森の中なのでそのまま奥に入って。


 今日はレベルアップを兼ねた訓練をするぞ。


 ところで魔獣なんて浅い場所にはほとんど出ないんだよな。もっと奥の方が良いか?


 周りに誰もいないのを確認してスマホとシガリロを出す。

 

 シガリロを口に咥えて、スマホのMAPを出す。地図だけじゃ無く生命反応や欲しいものの位置を示してくれる便利機能だ。

 

 魔獣の反応があるにはあるが少ないな。

 反応のある場所を目指して、ついでに薬草もレアがあればゲット。


 ついに見つけた魔獣は、サル?これは素材が魔石しかないヤツだ。


 俺の刀のサビのなるが良い。


 なぜ銃にしないかって、他に人がいたら使えないので刀を扱うのに慣れた方が良いと判断した。

 

 なんて言いつつ、二足歩行の生き物を斬るのはちょっとキツいな。

 でも鑑定に増えると人を襲うと書いてあったので遠慮はしない。

 さすがに解体は嫌なので無限収納に入れて魔石と討伐証明の左足以外処分に。

 討伐証明を持っていくの嫌だなぁ。


 最初の一匹が攻撃時に鳴いた声で集まって来たサルもどきは、何匹かでキキッと木の上から人を馬鹿にして来て飛びかかってくるのでタイミングで斬る。失敗すると俺の腕が切られるのでわりと必死。

 

 刀は初めてだけど、子供の頃一瞬だけ剣道を習った事がある。妹がやりたがって、俺に付き添いとか送り迎えを任せたい親の思惑だ。

 型と基礎をほんの触り学んだ頃に妹が空手が良いとか言い出して剣道やめて空手になった。その後もいくつか妹の気まぐれに付き合わされたな。


 そんなわけで刀の扱いは何と無くだ。


 俺のなんとなく剣法がヴェールのすごい技術が詰まった刀のおかげでサルもどきがいとも簡単に切れちゃう。


 これって訓練になってるかな??


 武器も俺の実力で良いのか???


 サルもどきばっかで少し心が萎えた。少し先に小川があるようなので休めそうなら昼飯にしようかな。


 MAPには危険通知はない。


 座れそうな岩を見つけて、休憩だ。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る