第2話 確かめてみれば

走り去る君の。

腕を取った。


痛い!


顔をしかめる君が。

可哀想に思ったけど。


僕は。

問い詰めたんだ。


どうして?


どうして。

僕を嫌うんだ、と。


僕の。

真剣な眼差しに。


君の。

口元が。


フッと。

綻びた。


狼狽える。

僕に向かって。


君は。

微笑みながら。


小さく。

呟いたのでした。


「ばか・・・」

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