第05話 古代の夢

■古代の会話


ハジメ:こ、こんにちは…


???:ようこそ、旅人よ…


???:私はあなたを待っていました…


ハジメ:ぼ…僕を…ですか?


ハジメ:こ…この人が話す言葉が…


ハジメ:なぜだろう?なんとなくわかるぞ…


???:やはり…この言葉も理解できるのね…


???:…彼で…間違いが無いようね


ハジメ:あ…あの…


ハジメ:なんで人が集まっているのですか?


ハジメ:なんか皆…怯えているみたいですけど…


???:彼らはここで大きな罪を犯しました…


???:これから神の地へと罪を償いに行くのです…


ハジメ:罪って…罪人なんですか!?


ハジメ:あ…あの…集まっている人たち…


ハジメ:どう見ても罪人には見えないんですけど…


???:そうよね…普通はそう見えるわね…


???:彼の目が本来の夢の世界よ…


???:あなたはどうしてそう思うのですか?


ハジメ:どうしてと…言われても…


ハジメ:あそこにいる人たちはどう見てもお年寄りや子供が多いし…


ハジメ:みんなの目がどう見ても…


ハジメ:罪人とは思えません!


ハジメ:これじゃまるで…強制連行じゃないですか!


ハジメ:何か理由があるんでしょうけど…


ハジメ:僕は…こんなこと許せません!


???:確定ね…彼で間違いないわ…


???:あなたの言う通りね…


???:私もこれは間違っていると思うわ…


???:こんな世界…なくなってしまえばいい!


ハジメ:……?


ハジメ:…悪い人では…なさそうだ


・夢の人物


その人物は古代の言葉で話しかけてきたが、ハジメにはなぜかその言葉が理解できた。


驚きと共に、ハジメは夢中でその人物の話を聞く。


ハジメ:あ…あなたは何者なんですか?


デルニ:申し遅れました…


デルニ:私は…デルニ


デルニ:この地の守護者です


デルニ:…ということにしておきましょうか


ハジメ:で…デルニ…?


ハジメ:しゅ…守護者?


ハジメ:ということは…?


デルニ:はい…


デルニ:この姿で話すことは本意ではないのですが…


デルニ:いずれ…あなたの前で話すときはきっと来る…


ハジメ:…何を言っているのだろうか…


デルニ:今は時間が無いので…


デルニ:それともうひとつ…


デルニ:あなたがここに来たことには…大きな意味があります


ハジメ:どんな意味があるのですか?


ハジメ:なんだ…急に視界がぼやけて…


デルニ:それは…


デルニ:巡り廻ってこの地に着いた…


デルニ:この世界の惨状を記憶する勇者…


デルニ:弱き者の光と希望になれど…


デルニ:果てなき時空を彷徨いし者の記憶…


ハジメ:な…何を言っているのか…


ハジメ:急にどうしたんだろう?


ハジメ:全然頭に入ってこないぞ…


デルニは彼に、古代の伝説や運命について語り始める。


しかし、その詳細は曖昧で、まるで霧の中に隠れているかのようだった。


■夢の終わり


ナビ:物語は一歩、非日常へと進む


・目覚め


突然、ハジメの視界がぼやけ始める。


デルニの声も遠のいていく。


ハジメ:あ…あの!!


ハジメ:あ…あれ…?


ハジメ:し…視界が…ぼやけて…


ハジメ:こ…声も…でない…


デルニ:あなた…には…世界を…


デルニ:変える…あの…球と…


デルニ:次元の…とき…闇の…


ハジメ:うっ…なんだ…


ハジメ:つ…続き…が…


ハジメは夢から現実に引き戻される感覚を覚えながら、徐々に意識が戻ってきた。


・現実へ


夢から覚めたハジメ。


彼は現実の世界へと戻ってきた。


ハジメ:……!?


ハジメ:はっ!…夢?


ハジメ:な…なんだ…この夢は?


ハジメは目を覚まし、ベッドの上で体を起こした。


タマが彼の顔を覗き込むように見つめている。


タマ:みゃうみゃ??


ハジメ:……


ハジメ:変な夢を見たな…


ハジメ:あれは本当に夢なのか?


タマ:みゃう?


ハジメ:妙にリアルだったんだ…


ハジメ:風の流れ…緑の匂い…


タマ:みゃうみゃ!


ハジメ:しかも初めて見た感じがしない…


ハジメ:見覚えが…あるのか?


タマ:みゃうみゃう!!


ハジメ:…何かの…


ハジメ:…記憶!?


彼は夢の中で感じた不思議な感覚を思い出しながら、考え込む。


現実とは異なるその夢が、彼の心に強い印象を残していた。


つづく。

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