第3話

9月18日

近所の釣り堀で釣った魚を恐る恐る持ち帰り、捌いてみると…いた。

前よりは小さいけど確かにあいつだ。


とりあえずつまみ出してまな板の上にのせると、宿主を探しているのか辺りをS字に周回している。


大丈夫そうだと思い、一旦用済みになった魚を捨てようと持ち上げた時、中から数匹の寄生虫が湧き出てきた。

それに気づいた個体もこっちへと向かってくる。


咄嗟に魚を投げ捨て、包丁で切り殺した。

まな板の上には生臭い糞尿とネバネバとした赤黒い液体が血溜まりの様な何かを形成し始めている。


何だかシンク全体が汚くなった様な気がして近づきたくない。

いや、そんな事は重要じゃない。





これが大切だ。

じゃあ犬は?猫には?……人には?

怖い。知らない間に成り代わっているかもしれない。


何とかして脳みその中を見なくては…!


おかしいかも知れない。

でも、確かめずにはいられない。

だって安心したい。

ただ、開いて、確かめて…そう!

それさえできれば、安心出来るんだから




明日、公園に行ってみよう

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