小さくて不可思議な体験

南悠

第1話 処方箋

友人から聞いた話です。


今から 30年ほど前、会社の組合の関連で 仲間数人と品川Pホテルに宿泊した時の出来事です。


友人は、ホテル備え付けの引き出しの中から、少し黄ばみ掛かり 折り畳まれた白い袋を見つけました。


ホテルに似つかわしくない袋は、薬の処方箋で有り、表紙に書かれた表示は、


処方者   前田 和夫

患者名   前田 和男

そして友人の名は  

      前田 一雄


全て名前の漢字が一字違いの 同姓同名だったのです。

こんな事があるのだなと、今だに言っています。

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