プレイヤーとキャラクター

第2話 ゲームの開始日


「ついに、ついにきた!」


 待ちに待ったゲームの開始日。


 私こと秋津あきつ 寧々ねねは、ここ動生物学園どうせいぶつがくえん校門前、、ではなく校門入ってすぐの木の影に隠れていた。私、隠れるの得意なんだよね。


「ここで最初の出会いがあるんだよね。何としても拝ませてもらわないと」


 私がこんな事をしているのにはちゃんとした理由がある。しかし、それを説明しようとすると時間がかかるので後にしようと思う。それよりも重要なことが目の前で今始まろうとしているのだから!


 あっ、来た!


 学園に向かってくる見慣れた人影を発見し、そっと様子を伺う。


「ここが私が今日から通うことになった学校ですか。今から学校生活が楽しみです」


 はわわわわ、主人公ちゃん(名前は知らない)が喋ってる!喋ってるよ!そんなことに興奮しすぎて、倒れそうになるがグッと堪えて続きを見守る。


「おーい、ハンカチ落としたよ!」


「あら、、」


 そう、ここだ。

 ゲーム【アニマルラブリー】の最初の出会いイベント!


 主人公ちゃんはどの選択肢を選ぶのか!























1/4

1.[ありがとうございます]

2.[えっ?それ私のじゃないですよ]

3.[もうそれ捨てといてください]


「はっ?」


 私の目の前に浮かぶ選択肢。周りを見渡すが動くものはなく、時間が止まっているようだ。


 ここで説明しておこう。


 ここは【アニマルラブリー】という恋愛シュミレーションゲームの世界であり、私はモブとして転生してしまったのである。ここがゲームの中だと気づいたのは、この動生物学園を受験する時であり、その時からずっと楽しみにしていたのだ。


 私の目的は、攻略対象と自分がくっつくことではない。何百、何千と見た主人公と攻略対象たちとの尊すぎるスチルを見ることだ。しかし、ここは現実であり主人公たちも生きている。そのため、自分は陰からコソコソとして、どのルートに入っても見逃さないようにしようとしていたのだ。


 したのだが、何だこの状況は!


 私の目の前には親の顔よりも見た選択肢が並んでいる。


「まぁ、とりあえず選択肢1 [ありがとうございます]だよね」


 そう言った瞬間周りが一斉に動き始める。


「ありがとうございます!」


 私がぽかんとしていると、そんな主人公ちゃんの声が聞こえてくるのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

あとがきコーナー


この作品がいいなと思った方は、☆や♡、コメントなどくれると嬉しいです!


秋津 寧々「ちょっと、選択肢でてきたんだけ

      ど!」


作者   「当たり前だけど、これからも出て

      くるので頑張ってください」


秋津 寧々「頑張るのは私じゃなくて主人公ち

      ゃんたちでしょ」


作者   「次回は主人公ちゃんの名前も出て

      くるので覚えてあげてください

      ね」


秋津 寧々「言われなくても!」


次回 選択肢がある世界

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