回顧録 白露夏希
炎が消えそうになれば枯木を足し燃えさせ続けた
幽香がシロの話題を出すもんだからふと思い出してしまう。私の左膝が動かなくなった事を
5年前、ヴィルヘルム教授にまだ辿り着かない頃にまで遡る。私は自分の体を変えた研究者を狩り尽くしていた。実験により体の部位を機械へと変えられた。元々生きているという感覚はないがさらにその感覚が強まった。たとえ復讐の鬼だの悪魔だのいわれようがこんな実験に関わった全てのものを生かしたり、残しておけば新たな被害者を生むだけだ。だから壊し、狩り尽くしている。そのための情報を得る為私は殺し屋として生きてる要因だ。
日本 東京某所
その日は大雨だった。殺し屋として仕事をする上で傘は邪魔の為レインコートを着ているが、大した量でなければ濡れて帰ろうとした。しかし朝の予報とは違い私の想定していたよりも酷い雨のため私はずぶ濡れの状態で帰宅をした。
家の玄関までついたとき、ボロボロの服に着られている男の子?らしき人が蹲り寝ていた。ここで寝られても警察から通報されればめんどくさいことになるのでほんとやめてほしい。
私は自ら人助けをする善人ではないがこんな状態で放置するわけにも行かず家に入れた。
風邪をひかれても困るので少年を起こした。
2回ほど肩を叩き目覚める。
「こんばんわ少年。とりあえず家の前で寝られても迷惑だから家に入れた。あんたから取る金はないから安心しな」
数秒の空白のあと
「す、すみません。ありがとうございます」
「いいから、あんたすっげーくっさいし早くシャワー浴びてきな。適当に用意するから安心しな。」
私は浴室の扉を開けシャワーを促した。
少年は靴を脱ぎ脱いだ靴は揃えた。
浴室に向かい彼はお風呂に入った。
私1人でどうこうするより、師匠にその子をどうするか相談をした。
「夜分にすみません。師匠今時間いいですか?」
「かまわん」
「うちに捨てられたガキがいるんですが師匠に面倒見てもらえませんか?」
「明日来れるか?」
「はい。申し訳ないです。ありがとうございます」
「謝るな」
この事をどう少年に言えば伝え方を考えていたところ、浴室のドアが開き少年が出た。
年齢の割に痩せこけており、栄養失調と思われる部分が身体の部位からいくつも出ていた
彼には胃にダメージを与えるような肉系ではなくうどんのほうがいいと思い夕飯を聞く
「ご飯は食べれるか?」
「いらないです」
「いるいらないではない。食べれんのかって聞いてんだ。警戒心を持つのはいいことだがそのままなら死ぬ。いいのか?」
「いいのかって?」
「お前をここまで苦しめた大人達に仕返しもしないでされるがままされて死にたいのか?お前の味わった苦しみを少しでも味あわせたい気持ちを持ってないのか?」
「あるけど僕はこど」
「子供が大人の言うことを素直に聞いたり子供が大人に勝てない道理なんてない。それはお前が諦める理由を探してるにしかすぎない」
両手で拳を作り少年は言う
「そんなの悔しい。悔しいに決まってるじゃんただおとうさんとおかあさんに殴られるのはもう嫌だ。でも僕はおとうさんとおかあさんに勝てる方法を知らない。されるがままなんだよ。」
「その気持ちがあるならご飯を食べるんだ。まずは胃に優しいものからな。さぁ座りな」
彼を座らし私はキッチンへ行く。
料理が苦手な私でも冷凍モノを温めることは流石にできるため私は冷凍うどんをあたため
ポン酢をかけ彼の座ってる椅子の前に置く
「食べな」
「いただきます。」
彼が食べる間に私はシャワーを浴びる。
ササッと済ませ私は彼の元へ戻る。
食べ終えた食器は既に彼が洗ったのか台所にあった。教育のおかげなのか彼のもとからの正確なのか手間が省けてありがたい
「どう?ご飯は」
「美味しかった」
「作った冷凍会社に感謝だな。さて改めて自己紹介をしよう。私はいちのせあおい。よろしく」
「僕は
「とはいえ明日までの付き合いだ。知り合いに面倒みてもらうから安心しな」
「知り合い?」
「まぁなんていうか良い人だから。今日は寝な」
部屋の電気を消し私のベットで二人で寝る
体の小さい夏希のおかげで私もベットに入れる事ができ助かった
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