のんびり読書記録📝

長谷川 千秋

第1話 砂漠

渇いている。


もう随分と長いこと、新しい本を読めていない。

デスクの上の棚に陳列したスタメン達を思い立った表紙に開くことはあるけれど

既に積ん読している本の山が頭の片隅にチラついて、新しい本を手に取ることができないでいる。

いつかは読もう読もうと思っていた本達も今はそれほど興味を惹かれない。

かといって本は安くない嗜好品である。

きちんと読まずして捨てるという選択肢は今はまだない。

だが、有り余る引力で私に訴えかける本にしか私を変えることはできないのだ。


今やらなければこの先もやらないままだ。自分の性質は自分が一番良く理解している。

だから、あまり深く考えすぎず今の自分が読みたいと思える本からリハビリを始めようと思う。

ターンオーバーする皮膚のように、日々入れ替わり多様化する腸内細菌のように、活字を体に取り入れ自らの血肉に変えるために。

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