NEW ERA躱す野生の飛翔鬼蜻蜓

季語 鬼蜻蜓(秋・動物)

蜻蜓(やんま)は赤蜻蛉などと並んで、蜻蛉の子季語。

糸蜻蛉、夏茜など早い次期に見られる種類、蜻蛉の羽化する様子である蜻蛉生る(とんぼうまる)は夏の季語。


オニヤンマといえば、日本国内に生息するトンボのうち、最大の大きさを誇る種。


とにかくそのがっしりとストロングな体躯といい、黒地に黄色のストライプという威圧的なカラーリングといい、ブンと羽音を唸らせて高速で飛び回るモビリティといい、迫力しかないトンボだ。


小型の種のトンボまでをも空中で捕獲し、大きな顎でバリバリと噛み砕いて喰らう、獰猛な肉食昆虫でもある。


デカくて強くて、ワルそうな奴。


「鬼蜻蜓」と漢字で書いてみると、さらにマシマシになる輩感がハンパない。っていうか、ラッパーっぽいんだよね。舐達磨とか鬼一家とかの仲間だよね。


OK、ビート持って来いや。


鬼蜻蜓の飛翔 直線的な軌道

不意に起こる情動 捕えたい衝動

あの夏に会いたい 光る目を見たい

あの日の鼓動のLOOP感じたい

大人だから持ってねえよ虫捕り網

咄嗟脱いだ帽子構え狙い定め一振り

鋭敏なピッチシフトにヤラれ空振り

くるり躱してゆくあいつに独り空を仰ぎ

夏の太陽

青い太陽

眩しい焦燥

行かないでよ



NEW ERA躱す野生の飛翔鬼蜻蜓




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俳句とエッセイ 2024 八月 石塊 @takagisekikai

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