第3話 炎の揺れと濡れた瞳

はぁ、はぁ・・・。


二人の息が荒いまま。

静まるまで少し、時が過ぎた。


村の広場は。

中央で燃え盛っていた炎も消えかけて。


あれほど。

踊り狂っていた人達も。


広場を囲む森の木々の狭間に消えて行き。


押し殺したような。

曇った息が闇の中で響いていた。


そう。

抱き合う俺とウサギと同じように。


村中が。

熱い想いをたぎらせていたんだ。

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