第3話 よそのカート持って来い事件

あまり細かい事を気にしない女性上司が私に言いました。

「おもながさん、そこのスーパーマーケットで○○を買ってきて」

「はい」

「凄く重いから、品物をカートに乗せて会社まで運んで」

「いや、そこのスーパーのカートを、うちの会社まで持ってきたらいけないのでは?」

「大丈夫よ。重いんだから。それで作業終わるまで会社の前に置いておけば良いよ」

「いや、だからそこのスーパーの物を勝手に持ち出す訳にいかないですよね?」

「だって重いんだから、良いのよ」

「いや、だったらうちの会社のカートを持って行った方が良いのでは?」

「いいって、いいって、細かい事を言いなさんな。それで、もしそのカートが無くなっていたら、それは持って行った奴が悪いんだから」


私もみんなも絶句しました。

結局、男性社員が一緒に我が社のカートを持って行って手伝ってくれました。


ああ、よそのカートを持って来いとか、無くなったらそれは持って行った奴が悪いんだから、とか。

もう信じられない…。


(明日に続きます)

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