記録⑦ 〈共和国軍〉特殊戦団選抜剣士──フランツ
捕虜にした女が死んじまった。ヤッてる最中に倒れたと思ったら死んでやがった。死体とヤッてたとか気分悪ぃから、剣で首切って滅多刺しにしてやった。ついでに、野営地に荷物運んでくる男も顔がムカつくから反革命罪ってことにして殺してやった。
ホント、反革命罪って言えば何やっても許されるんだから〈ジャコバン共和国〉は最高だ! 〈ブルボン王国〉と年中してる戦争も終わらねぇし、おかげで略奪もレイプも人殺しもし放題だ。
まぁ〈共和国軍〉自体は強くはねぇし、特殊戦団も負け戦の尻拭いばっかやらされてそれなりに人は死んでんだけど、好き勝手できるから文句は言えねぇかな。
でも、フーシェが死んじまったのは悲しいな。あいつはいい上官だった。背中を預けて戦えるダチだった。魔術兵女と空中3Pしたり、エルフの女を薬漬けにして売り飛ばしたり、トカゲの獣人で黒ひげ危機一髪したり、いろいろ一緒に遊んだ。略奪が大好きな奴で、暇さえありゃ金目の物を貯め込んでた。量が量だから、ちょっとくらい遺品からパクってもバレねぇだろ。
ちょっと前に来た新しい上官は、俺らのことを倫理観のねぇ部隊だとか規律が最悪とかゴロツキとか、グチグチうるせぇから殺した。みんなで体八つ裂きにして、戦場に捨てて犬に食わせた。ざまぁみろ。上官殺しは死刑だけど、〈共和国〉は革命と内戦と戦争のゴタゴタでもう終わりな国だし、バレやしねぇ。バレたところで特殊戦団の代わりになる部隊なんていないから、まぁ何とかなんだろ。
上官は内部昇格ってことにしてクートンになってもらった。あいつはとにかく剣で人の腕を切り落とすのが大好きな奴だが、略奪や女には興味ないから軍の上の連中もある程度評価してる。それに昔からのダチだ。出世は素直におめでとうだ。
次の戦はまだかなぁ。早く誰か殺してぇ。この辺の現地人や雑魚転生者殺すのも飽きたから、そろそろ戦場で〈王国軍〉の奴を殺してぇ。
捕虜の女が死んだから新しい女も探さねぇと。今度は女兵士や娼婦じゃなくて、できれば金持ちの女がいいな。金持ちはいいもん食ってるから巨乳だし、金も奪えて一石二鳥だ。今度、フーシェが言ってた金持ちがいる町でも襲おうかな。
とか思ってたら、襲撃命令が出た! しかもフーシェが狙い付けてた町だ! クートンの奴、わかってんな! 鍛冶屋の親父にさっさと剣研げって言わねぇと! あー! やっぱ戦争って最高だ!
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