月味噌飯。


 恋の詩をよみたくて、

 「月見初めし」と打ちたかったのに、

 「月味噌飯」なんて変換されてしまって、

 もう胸キュンどころじゃない。


 お腹がすいては恋もできません。

 月に味噌飯なら、目玉焼きでしょう。

 お味噌と、みりんと、黒砂糖、

 ごま油も少し、和えておきましょう。


 土鍋で炊いたお米を、先に作ったお味噌に和えて、

 「あつあつ」と手を赤くしながら、おにぎりを三つこしらえましょう。

 それに、残しておいたお味噌を塗ったら

 オーブンに入れて、焼きましょう。


 じっくり焦げ目がつくまで、

 おなかも心も淋しさを忘れられるように、


 焼き上がった焼きおにぎりに、

 大葉と目玉焼きをのせたなら、


 いただきます。

 まだおいしく食べられるから、泣いていても大丈夫。

 きっと一人でも平気よ。


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