転校生のきみとのチュー的な癒しのひととき

ヤッキムン

うちのうしろの席に

「こんにちは~、はじめまして~、葉月花奈です~、よろしくね~」

「あ、よろしくね~、白熊あやなです~」


「沖縄には初めて来ました~」

「うちも、こう見えて、小5の時に、那覇市に転校してきたんだよ~」


「えーっ、そうなんですかー?!白熊さんっていう苗字、沖縄のじゃない感じですもんね~」

「そうだよね~。沖縄には白熊って苗字は、ないからね~」


「北のほうの苗字なんですかね~」

「いや、そういうわけでもないみたいだよ~」


「そうなんですか~...ところで...窓際の席って、めっちゃいいですよね~」

「え?...あ、そうだよね~」


「空もよく見えるし...風も吹いてて...」

「そうだよね~、うちも窓際の席、好き~」


「白熊さんもですか~?」

「うんっ、好き~」


「うちもです~、似てますね~」

「そうだね~あはは...」


「窓際の好きな人って、みんな、いい子ですよね~」

「まあ、そんな感じはしますね~」


「窓際は開放的ですからね~」

「つい、窓の外を見てしまうけどね~」


「だからいいんですよ~」

「まあ、たしかに...」



「いっしょに帰りますか?葉月さん...」

「はいっ、帰りましょう~、白熊さん...」


「家、うちの近くらしいね~」

「え?なんで知ってるの~?」


「知念先生から聞いてたから...」

「あ、そうですか~」



「小学校からは、まっすぐな道だから、わかりやすいよ~」

「そうみたいですね~」


「ちょっと、のぼったり、おりたり、ちょっとした坂道だけどね~」

「そうですね~」


「でも1本道だから、めっちゃよくわかる道だよ~」

「ほんとですね~」



「あ、うちは、ここを右に曲がるから...」

「あ、そうなんですか~」


「葉月さんは、まだちょっと、まっすぐ行くんでしょ」

「はい、そうですね~」


「じゃあ、また、あしたね~」

「はいっ、帰り道、教えてくれて、ありがと~」


「あしたの朝も、この道で、間違わずに学校に来るんだよ~」

「はいっ、そうしますね~」

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