第27話 ギルドの何気無い完全犯罪
「冒険者さま。今すぐに使用目的の無いお金は、ギルドへ預けては いかがでしょうか。預けられたお金は ギルドカードで、各地のギルド支部ですぐに引き出す事が出来ます。安心かつ安全となります。」美人受付嬢の言葉に、冒険者はつい耳を傾けてしまう。
「この特権は、Bランク以上若しくは、将来有望な方のみ 声かけを行っております。」追い討ちを掛ける 擽りの言葉に冒険者は了解してしまう。
美人受付嬢は、冒険者に常に声を掛け、また様々な依頼を紹介する。
それに応える様に、冒険者は頑張り続けて、多くの結果を残し その代償として 多額の金貨がカードに収められた。
一年程たった頃、冒険者は 難度の高い依頼を薦められて受けた。そして、結果は彼の死で終わった。
カードに残る金貨は、ギルドの収入となった。
※ギルドカードの片隅に小さな文字で記載されている、「カードの貯金は、本人が死亡の際、遺族に送られ、遺族がいない場合はギルドを通して孤児院に寄付」とある。
識字率の低い冒険者がどれだけ読める人が居ただろうか?言葉での説明が有ったのだろうか。
冒険者が亡くなった時点では、もはや誰も判らない。
最後まで読んで下さりまして、ありがとうございます。
お金の掛からない☆と評価を、よろしくお願いいたします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます