第11話 久遠寺煌シリーズについて
もともと、ただ溺愛の騎士と姫系を書きたかっただけで始まった久遠寺シリーズ。
第一の事件で、虐待を受ける少女を出したがゆえに、私の作活は狂い始める。
やっぱり救ってあげたいな、と思う。
私は、死がバットエンドと思わない人なんで(生きる苦しみが終わる確実な手段だと認識している)彼女の死は決定なのだが、生きた意味や存在の価値とは何かを考える。
そうしているうちに、私の中にはなかなかにいいものができたという達成感があった。
第二、三の事件も、物語には無駄や足らなさはあるけど、好き。
だが、あまりに重く考え過ぎて、続きが書けなくなってしまったという。
しばらくして、過去編に着手する。
モチベとしては、無双の煌とお付きの少年のイチャラブである。
停滞を打破のために、軽い不思議な話をちらちら書き、現代久遠寺の秘密を描いていくくらいのつもりだった。
だがここで立花先生が立派なレビューをくださり、私の作活は狂い始める。
さらに欲をかいて、久遠寺第一の事件を小説講座に出したがゆえ、緻密な設定が必要となった。
過去編の時代設定は、平安後期。
私の怪異昔話のベース(というかホーム)はほぼ遠野物語w
仏教が来る前の、古い神様信仰がある。
レバンジが煌とどう絡むかも考えたのですが、時系列通りに話を書かないからムニャムニャ。
とりあえず、先生のプロットコメントもらってから続きは考えます。
話を戻して……
若返りの薬編のここを頑張ったよ!って話。
そもそも、「残虐描写でカクヨムから警告もらう」が目標でして(思想が危険!w)
最初はレバンジが人間を解体していくシーンを書いていきたかったのです。
が、ヘイジが過去を急に語り出すから……!
語った内容は遠野物語から来てるのでまず怪異自体は本物だから(え?)するすると書けました。
で、それ書いたらヘイジが可哀想になる。
ヘイジは悪いことしてるので、人間基準では救われませんが、若返りながら悪党の自分とそうでなかった自分とを感じていく。
環境が悪かったら悪党になってもいいのか、という問いに、被害者で若いセイケンは全否定。
力の差でヘイジを倒します。
単純な弱肉強食です。(光で焼かれる意味もあるのですが、それは物語で……)
セイケンは若い僧侶で志があり、村人と仲良くなってスミレと恋仲に。
ここまではありだなと。
スミレを失い、悲しみに暮れてユリ姉に流れちゃうんですが、これは術師として力はあっても人間として至ってませんでしたよ、的な。
逆に人間らしいとも言えますが。
村長に罰して欲しいと思うくらいだから、セイケンは術師の才能と人間としての成熟度がアンバランスですね。
なんとかレバンジ頼みから自分の命をかけるとこまで来ますが、レバンジが村人寄りにムーブするのは、それだけじゃ足りなくて、普通の村人全員が命かける覚悟をしたから。
村人がまとまったのは、セイケンのカリスマ性が理由ではない。
失った家族、自分たちの尊厳を取り戻す、そういう決意が一人一人にある。
となると、大して描かれてない村長って、実はすげえ人だったんじゃなかろうか、なんて我は思う。
何も書いてないけど!w
決戦で、セイケンが悪党だからとヘイジの人間性に興味をもたないままってのもやっぱり若さかな、と。
そりゃあ旅立つしかない。
ユリさんは、案外良い人です。
あんなヤバい薬飲みながらがんばるし。
セイケンは自分の才能の自覚がありませんでしたね。
単なる結界張りだけじゃなく修行をしていれば、ユリさんと堕ちることもなかったんじゃないかなあ。
才能を持って生まれると難儀するね!って話。
でも、これ全部書くとくどいので、匂わせたり匂ってなかったりします。
今までの作品と比べて、二人の流れをうまく組み入れられた気がしたので、個人的には満足感がありました。
これらを踏まえて、感想いただけたら嬉しいです。クレームありましたら承りますwww
本当にもっといい作品が書けるようになりたいと思っています。
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