2023年版

 春渡夏歩の空想本棚にようこそ!


 2023年までに読んだ本の中から、心に残った本、胸に刺さった本、私の支えとなっている本などを選んで紹介しています。


 *空想本棚(敬称略 順不同)*


 ★「蜜蜂と遠雷」恩田陸

 ピアノを弾ける人に憧れます。映画化もされましたね。ピアノコンクールをめぐるそれぞれの演奏者のエピソードが描かれています。

 物語の行間から音楽が聴こえる気がします。


 ★「羊と鋼の森」宮下奈都

 ピアノ調律師として働く主人公の成長物語。


 ★「お探し物は図書室まで」青山美智子

 図書室が好きです。

 本を読むことで救われる。こんな図書室の司書さんがいて欲しいです。


 ★「線は、僕を描く」砥上裕將

 水墨画の世界に足を踏み入れた主人公。墨の濃淡で描く世界ですが、そこに色が見えるようです。


 ★「茨の木」さだまさし

 小説家としても何冊も本を書かれていますが、その中で好きな作品はコレ。遺品のバイオリンのルーツをたどる旅です。この冒険活劇をジブリアニメにして欲しい。「茨にもきっと花咲く」の曲も是非聴いてみてください。


 ★「ライオンのおやつ」小川糸

 人生の最後に食べたい思い出のおやつは何ですか?

 その人らしく最後まで生きる、ホスピスの物語。


 ★「そしてバトンは渡された」瀬尾まいこ

 家族とは何か。血縁関係とは。

 久しぶりに読み返して、読み手の立場により、心に響く部分が異なるように思いました。ラストは涙……です。


 ★「ツバキ文具店」小川糸

 鎌倉で文具店と代書屋を祖母から継いだ主人公のお話。

 最近、手紙を書きましたか? 手書きの文章ならではの良さがきっとありますね。


 ★「ミトンとふびん」吉本ばなな

 様々に大切な人との別れを体験した人達の短編集です。別れと出会い、そこにはそれぞれの想いがあります。特別、大きな出来事は起こらないけれども、温かい物語です。


 ★「ガラスの海を渡る舟」寺地はるな

 祖父のガラス工房を継いだ姉弟。性格の違いから相入れないことも多いふたり。その10年を描いた長編は愛しい物語です。


 ★「ほどなく、お別れです シリーズ 」長月天音

 アルバイトしていた葬儀屋に就職した主人公は、霊がえる体質でした。温かい人達に囲まれた職場で、成長していく彼女の物語です。


 ★「祖母姫、イギリスへ行く!」椹野道流

 祖母のイギリス旅行に同行することになった作者。イギリスの一流ホテルのホスピタリティや、自己肯定感、丁寧に生きること……など、多くの心に残るエピソードが綴られています。


 ★「違国日記」ヤマシタトモコ

 コミックスです。事故で両親を突然に亡くした姪と暮らすことになった主人公。引きこもりの小説家だった彼女にも少しづつ変化が。

「物語を創る」苦しさが伝わってきました。


 ★「きのう何食べた?」よしながふみ

 コミックスです。弁護士と美容師とのBLですが、そのシーンは全くありません。作る家庭料理(レシピ付き)が美味しそうです! 

 ふたりの悩み、幸せなどの日常が描かれます。

 ドラマ化もされましたね。



 ★「地球へ…」「変奏曲」竹宮恵子

 どちらもコミックスです。


「地球へ」は、生殖を人工的にコントロールした世界で生まれた超能力を持つ新人類と、地球人との対決を描く物語。アニメ映画化もされています。(原作とは少し異なる点も)


「変奏曲」は、ピアノを演奏するウォルフとバイオリン奏者のエドナン、ふたりを軸にした音楽家達の物語です。


 作者の繊細で美しい画と物語に引き込まれます。



 私のお気に入りの本やコミックス、いかがでしたでしょうか。

 気になる本がありましたら、是非手に取って読んでみてくださいね。

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