第49話 TS青野海人1(クリスマス)

「それで、機械先輩とのデートはどうだったの?」


 10月。機械愛とのデートの翌朝。白薔薇高校に登校すると、1年生のクラスに2年生の大地林がいた。


「うまくいきましたよ。成就した恋ほど語るに値しないものはない、ですよ」


「なるほど。君は小説家みたいな言い回しをする」


「文芸部です」


 ラノベ好きの文芸部なので結構な頻度で小説に触れる。身近に小説家志望の深海古都がいるので、なおさら文章が粋になる。


「14歳の子と。巨乳ちゃんと。最後まで行ったんだな。ポッ」


「ポッ。じゃ、ありませんよ。大地先輩。今日はからかいに来たのですか?」


「いや、そうじゃない」


 大地林が神妙な顔をする。マジ話だった。


「ここ最近、青野海人はマークされている」


「僕がマークされている?」


「ああ、白薔薇高校をまとめ上げ、超人(レベル5)を倒して、超都市高校まで傘下に収め、青野海人勢力は拡大の一途を辿っている」


「誰ですか。その勢力は。そんなに大変なことなんですか?」


「大変なことだ。超人(レベル5)に最も近いボクを倒しては彼女にして、機械先輩を彼女にして、超都市高校の超人(レベル5)の3位と4位と仲良くなった。これは覇権争いに関わる」


 確かに最近の海人はやりすぎたと思う。まるでマンガの主人公。友情・努力・勝利でどんどん敵を倒して仲間を増やし、勢力を拡大している。高校の中では、超都市高校と白薔薇高校の連合に勝てる高校はもういない。


「席次1位と2位の超人(レベル5)が黙っていないし、5位と6位の動向も気になる。君は超都市の均衡を良い意味でも悪い意味でも崩してしまった」


「このまま勝ち続けますよ」


「それでこそボクの彼氏様だ。期待しているよ。君のハーレム計画も」


 そう言って、大地林はクラスを出ていった。


 2か月間は何事もなく順調に過ぎ、勉学も坂道絆と大地林の過去問や過去のテストをもらい、なんとか成績をキープして単位を取得した。


 12月。クリスマスの日。空、大地林、機械愛とクリスマスパーティーをすることになる。なぜか唐変木直人に『性別変更』をかけてもらい、TS青野海人になって女の子の姿でパーティーに参加した。


 場所は文芸部の部室。深海古都も飛び入り参加した。


「青野さんの彼女さんばかりで。私が参加してもよろしかったかしら」


「アトランティス先生。3年生の私が許可しました。どうぞどうぞ」


「ども」


 機械愛が仕切る。一番年少者とはいえ、学年は一番上の3年生。超人(レベル5)であることから大地林もなかなか口出せない。


 海人が音頭を取る。コップを持ち、パーティーの始まるを告げる。


「今年度は本当にありがとうございました。皆さんのおかげで無事、単位も取得できました。乾杯」


「「「乾杯ッ!」」」


 ソフトドリンクを入れた紙コップで乾杯する。


 雑談から入り、下ネタに突入する。誰が海人と一番やったか競争が始まる。


「私は剣道部で忙しかった。あまり構ってくれなかった」


 空が愚痴をこぼす。


「ボクが一番かな? 機械先輩は女子姿の時しかやらなかったの?」


「そう。大地2年生。海人の小学生姿は本当に可愛い」


「良かったね」


 大地林が勝ち誇る。1番、大地林。2番、機械愛。3番、飛行空。と格付けが決まる。空は正妻なのに一番、海人のやってなかった。


「不幸空かしら」


「深海さん。あまりにもひどい」


 冗談をかます腹黒属性の深海古都から、空まで、みんなで笑い合った。


 用意したお菓子も、ソフトドリンクも完全になくなったころ、夜が近づく。


 深夜テンションの大地林が海人に抱き着く。


「ロリっ子海人。かっわいー。めちゃんこセッ〇スして!」


 負けじと空が抱き着く。


「ロリ海人は私の物!」


 続けて、機械愛が悪ノリする。


「ここでやっちゃえ。襲っちゃえ」


 困惑する海人。


「ちょっと待てよ。お前ら。深海さんのいる前だぞ」


「私も興味あるかしら!」


 ソフトドリンクで酔った、かしましどもを止めることができず、幼女姿の海人は、なすすべなく逆レ〇プされてしまう。


 女性洗脳を使えば一人は止められる。しかし、一人を止めたところで二人は止められず、また、海人自身、快楽に溺れたいと思った。女子姿のまま、感じたかった。


 深海古都は興奮しながらその様子を見ていた。


 TS姿の海人と、空と大地林と機械愛で、レズセ〇クスの4Pをした。


 朝チュン。様子を見に来た唐変木直人が顔を出す。


「メリークリスマス。坊主のTSを解きに来たぞ」


 すると、文芸部の乱れた様子から、察するに唐変木直人は嬉しそうに笑った。


「昨夜はお楽しみだったようだな。まさか深海古都ちゃんまでハーレムに入れるとは。さすがは坊主だ」


「私はまだやってないかしら!」


 赤面して絶叫する深海古都。手を出したら兄貴の深海海斗が黙っていない。


 それにしても。12月。もうすぐ今年も終わりになる。が、恋に勉強に超能力開発にすごく充実した1年間だった、と海人は夢想する。


 賢者モードになって、今日をのんびりと過ごした。


 さすがに3人同時はきついって。と。爛れた青野海人の高校生活はまだまだ始まったばかり。どんどん下剋上していく。

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