クソだらけの天使

第3話 焔のリズム: 北浜の奇跡

　木下芙蓉は、アール星人との戦いの後、次なる脅威に気づきながら大阪の街に戻った。彼女が追い求める新たな手がかりは、音楽と密接に結びついた事件の深層に隠されている。今度の舞台は、大阪の歴史的な北浜地区。ここでは、ヒップホップカルチャーが若者たちの間で流行しているが、その裏で奇妙な現象が相次いでいた。

### **登場人物（追加）**:

- **遠藤粒子**: 大阪大学の物理学者。人体自然発火現象に関する研究をしており、今回の事件に深く関わる。彼の研究がアール星人の技術と何らかの関連を持っていると芙蓉は考える。

- **北浜レトロ**: 北浜にある英国風のティールーム。古風な佇まいで知られ、地元の知識人や文化人が集う場所。芙蓉はここで、事件に関する重要な情報を得る。

- **サンアントニオ**: 米国テキサス州サンアントニオにいる情報提供者。彼はアール星人の活動に関する手がかりを持っており、芙蓉に助けを求めている。

- **迫撃ライフル**: アール星人が使用する最新型の兵器。この兵器は、特定の音波を利用して対象を人体自然発火させるという恐ろしい力を持つ。

- **マチカネワニ**: 大阪の伝説的存在で、古代に絶滅したとされる巨大なワニ。何故か今回の事件に関する暗号文に頻繁に登場し、芙蓉を混乱させる。

### **展開**:

芙蓉は、北浜レトロで偶然耳にした会話から、遠藤粒子が人体自然発火現象に関与していることを知る。彼の研究がアール星人によって悪用され、新たなテロ兵器として開発されていることを突き止める。

その兵器「迫撃ライフル」は、特定の周波数のヒップホップ音楽と共鳴することで威力を増し、対象を自然発火させる恐ろしいものだった。芙蓉は、これがアール星人の新たな陰謀であり、大阪のヒップホップシーンを通じてそのテクノロジーが広がりつつあることを知る。

一方、サンアントニオにいる情報提供者が、アール星人の計画の詳細を芙蓉に伝える。しかし、その人物が襲撃され、手がかりが失われる前に、芙蓉は彼が送った暗号文に注目する。その暗号文に頻繁に登場する「マチカネワニ」が、事件解決の鍵であると悟った芙蓉は、大阪の古代遺跡や文献を調査し始める。

### **クライマックス**:

芙蓉は、大阪の地下深くに隠された古代の遺跡にたどり着く。そこでは、マチカネワニにまつわる伝説と共に、アール星人が使用する遠藤粒子に関する謎が解明される。遠藤粒子は、特定の環境下でエネルギーを放出し、人体自然発火現象を引き起こす特異な性質を持っていた。

芙蓉は、アール星人の拠点を突き止め、迫撃ライフルが大量に生産されていることを発見する。彼らが計画する大規模なテロ攻撃を阻止するため、芙蓉は再び命を懸けた戦いに挑むことになる。最終決戦では、ヒップホップのリズムが事件解決の鍵となり、芙蓉は巧妙に迫撃ライフルの制御を逆手に取り、アール星人の計画を阻止する。

### **結末**:

事件が解決し、アール星人の脅威は一時的に取り除かれた。芙蓉は、北浜レトロで一息つきながら、事件の余韻に浸る。サンアントニオの情報提供者の助けがなければ、彼女はこの陰謀を阻止することができなかったと感謝の念を抱きつつ、遠藤粒子に関する謎の一端がまだ解明されていないことを感じる。

そして、物語は再び静かに幕を閉じるが、芙蓉は新たな事件に向けて、再びその一歩を踏み出すのであった。