### 第2話:一緒に弾く音

数日後、翔太は美咲にピアノを教えてほしいと


頼まれる。彼女は以前からピアノに興味を持っ


ていたが、基礎がほとんどできていなかった。


翔太は最初は戸惑ったが、美咲の純粋な笑顔と


熱意に心を打たれ、彼女のレッスンを引き受け


ることに決める。



放課後、美咲の家のピアノで二人は練習を始め


た。翔太は自分の演奏を教え、美咲はその通り


に弾く。最初は簡単なメロディーからスタート


したが、次第に二人の距離が縮まっていくのを


感じた。


「リズムに合わせて、もっと自然に弾いて!」


翔太は時折指導しながら笑顔を見せる。


美咲は翔太の教えから、少しずつ自信を持って


いく。しかし、彼女はやがて、自分の演奏が彼


の期待に応えられないことが不安に変わってい


った。


「翔太、私、上手くなれるかな…?」美咲が不


安そうに問いかける。


「大丈夫、少しずつ進めていけばいいんだか


ら。」翔太は優しく微笑んだ。その優しさに心


が温かくなる美咲だったが、同時に彼への想い


がどんどん強くなるのを感じていた。

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